「曇り空覗いた予感 手を伸ばそう いつもより力強い勇気で」*1
1.1日目(2019.11.22)
僕「全部過去になる前に 探しに行こう」
……。
ツイ廃二次元キモオタうるさいなあ。
ちなみにマスコロは既に家族だったが、この頃はまだ名前のない、正真正銘の「謎の魚」だったころである。
A.名誉なき大学生の晩節
というわけで時は遡り、2019年の11月。
すっかり野球も終わり、天候こそ良いけれど肌寒さをより感じるこの頃。大学4年生のシラユキは、憂鬱すぎる卒論の中間発表をなんとか*2終わり、楽しい学園祭も終わり、妄言連発の作品論?記事作成と、短編小説の創作・寄稿、ソフトボール大会では2番・中堅手として.000(2-0)で2回戦進出に大きく貢献*3するなど充実。贔屓球団が例年と逆に、シーズン終盤の快進撃により滑り込みでAクラス&CSファーストステージ突破したこともあり、中々に楽しい期間を過ごしていた。本来は就職先も決まらず、卒論も卒業も怪しい中でこんなことをしている場合ではないのだが、焦ってもどうにもならないのである。
学園祭で思い出したのだが、なんか「プライベートスペースとかコミュニティとしてのみ機能するサークル?みたいなのに憧れていたから、実現できてよかったな」っていう話を、所属サークルの公式ブログに書いた*4。何の話をしてんねん。当該サイトでは若干ペンネームが異なるがすぐ分かると思うので、訪問することがあれば検索して是非見て欲しい。
B.続・早すぎた(?)
さて、とにかく諸々がひと段落したので、遊びに行くとしようゲフンゲフン、記事ならびに創作のネタ探しに出発しよう。この前の日に自主トレ(と称したやきう遊び)はしっかりと行い、銭湯で疲れを取って、夜に東京に出て、深夜バスを待った。気合はじゅうぶんである。
そして翌朝。朝日を浴びるセントラルタワーを見上げ、名古屋に到着。
……。
「ちょうどいい時間だな」
誰だ?今「こいつ何も学習してねえwwwwww」とか笑ったのは。
確かに学習能力は、低い。だが、ないわけでもない。4列だったが幸い隣はおらず、自主トレで追い込んだおかげでまあまあ眠れたし(眠いけど)、何より過去のように「早すぎた」とはならない。何なら遅刻を心配していたくらいである。
というのも、
搭乗記念&記念撮影
— トモヒロ/シラユキコジロー (@tomo16tsurage) 2019年11月21日
飛騨路を目指します pic.twitter.com/38NDre2qII
乗りたい特急列車があるのだ。
夜行バスの東京駅前出発時、「道路工事の為迂回するから遅れるかもしれないンゴ」という旨の案内があったので、正直不安はあった。が、ほぼ予定通りの時刻に名駅に到着。次の乗車予定にはまだ1時間ほどあったので、きしめんを食っておやつを調達し、搭乗記念の撮影をするにはじゅうぶんだろう。
C.名古屋(7:45発)→高山(10:16着)/高山本線 特急ひだ1号
さて、朝食を終えたタイミングで、かなり年季の入った「東海カラー」の車体が、エンジン音を響かせて入線してきた。
歴史ある気動車の力走
キハ85系気動車、【特急ひだ1号 高山行き】となる列車である。
車体のくすみを差し引いても、どことなく歴史を感じるのは何故だろうか。特に貫通扉タイプの運転台車は、昔TVの鉄道番組で観ていた当時から「ベテラン」という雰囲気を纏って見えた。山梨でE353系を見てきたばかりだからかもしれないが、例えばE257系やE351系にも、TVの映像から感じたのは「新しさ」だったような気がする。どちらがいい、というわけでは決してなく、東海の383系などに対しても「かっこいい」という印象だけは間違いなく共通していた。東にあるのが「新しさ」や「新時代」なら、東海には「歴史」「伝統」を重んずる雰囲気が……あるのだろうか。いや、わからない。
ともかく、乗車しようとする今わかるのは、このキハ85は平成初期から駆け抜けてきたベテランであり、同時期にデビューしたような車両は引退し始めている、という歴史である。ついでに言うと、
「座席やわらけえ」
こんなにふかふかな座席は今、ほとんどない。いや、富士急行にはあったかもしれない。
後ろ向き?
特急「ひだ1号」は定刻通り、名古屋駅を出発。
たまたま空いていた先頭車両を取ってみたら、なんか非貫通=パノラマ運転台タイプの車両に当たることが出来た。ラッキーである。……が。
「U☆SHI☆RO☆MU☆KI」
星なんかつけている場合ではない。食べログじゃない*5んだから。
冷静になって考えると、岐阜から進行方向が変わるのだった。僕のいる車両は最後尾車両である。道理でこの非貫通タイプの先頭車を普通指定で売っているわけだ。ちなみにわざわざ座席の向きを変えてまで、(車両中腹やや連結部寄りなので大して見えない)後方展望を楽しもうという気は起きなかった。そんなことをしなくても、
「窓広くね?」
流石はワイドビュー。横の車窓でじゅうぶんである。
湖上、まどろみの車窓(うっかりにご用心)
岐阜からは高山本線を走る。
キハ85といえば「気動車なのに馬力が最強で120キロで走る」イメージがずっとあった。岐阜までは確かにガンガンかっ飛ばして、先行する普通列車や並走する名鉄を華麗に抜き去ったりしていた(ような気がする)が、ここからは単線非電化。行き違いもあるし、線形にも左右される。
名鉄も近くを走っているので、肝心な乗車路線の赤新駅を取り逃がさないように注意しなくては。……なんて言ってたら無事に一駅逃した。そうこうしているうちに風景は建物の数を減らし、山や川が迫ってくる。
所々、まるで湖上を走っているかのように、川に沿って進み、向こうの山々は秋らしい色をしていて、ぽつん、とある駅を通過する。列車は時々ゆっくりと歩くように進み、かと思えば咆哮を上げてかっ飛ばす。
美しい……と言いたいが、眠い。これに乗るために夜行バスの名古屋まわりルートを選択したが、眠らない程度に眠かった。名駅で買ったおやつがうまい。何なら酒も絶対美味いが、当時はまだ酒嫌いをこじらせていた頃だ。実に勿体ない。ついでに言うと、車窓を撮っていないはずはないのに、多分PCのデータ移行の際に紛失した。勿体ない……。
D.風情ある小京都の散策
というわけで、
ということで来ました pic.twitter.com/YVG6aKXOmW
— トモヒロ/シラユキコジロー (@tomo16tsurage) 2019年11月22日
ほとんど定刻通り、高山駅に到着。
ちなみに岐阜駅からも中々の距離はあったはずだが、ここも【岐阜県高山市】である。岐阜デカすぎわろた。
狂気そのもの、真実の紅
さて何をしに来たのかというと、
正気なうちに見る美しい秋の木々① pic.twitter.com/HekJEg4p7a
— トモヒロ/シラユキコジロー (@tomo16tsurage) 2019年11月22日
— トモヒロ/シラユキコジロー (@tomo16tsurage) 2019年11月22日
特に決めていない。この頃からそうである。
当時ART-SCHOOLの「シャーロット」を聴いていて、ちょうど学園祭や野球などが終わり、もうすぐ長い冬が訪れようかという、もの寂しさ漂うこの時期にぴったりだ、と思った。同じ秋の紅葉でも、10月はなんというかイベントの高揚感とか「彩」の象徴、11月末に見るそれは「寂しさ」「哀しさ」でこそあるが、一方では「穏やかさ」の演出にもなると思う。……にしても、
「正気なうちに……」
も、何も、僕はずっと正気なつもりだ。つまり狂気そのものなのである。我ながら全くもって意味がわからないが、たぶん傍から見ればこの頃も既に狂っていて、それは今でも変わっていない。なんとか正気を保っている、というのは、たぶんそういうことでもある。……うん?やっぱり意味が分からない。
ともかく、散り際・枯れ際にも見える紅葉は、とても美しかった。ちなみにモバイルバッテリーは力尽きた。おお電池よ、〇んでしまうとは情けない。高山まで来て、やっぱり電池と適合機種でひいひい言っているシラユキは、とても醜かった。
聖地は染まっているか
駅周辺からそんなに遠くへは行かない。徒歩では限度があるというものだ。今思えば福部里志リスペクトでレンタサイクルでも借りればよかったのだが、そんなものはなかったのか、あったけど売り切れだったのか、金が無くて諦めたのか、はたまた当時は気が向かなかったのかは、わからない。……大体里志はレンタサイクルじゃなくて自走か輪行でしょう、っていうツッコミは受け付けないが、里志のみならず奉太郎やえるだって自転車移動シーンはあるじゃないか、っていうツッコミなら受け付ける。すみませんでした。何この問答。
というわけでお察しの通り、二つ目の目的は小説『古典部』シリーズ*6、及びTVアニメ『氷菓』*7の聖地巡礼である。
なんか聖地巡礼マップみたいなものを持っていて、それを参考にまわったんだっけな。で、確か日枝神社(上記ツイート②の3番目?)に行った。高山市の観光公式サイト→氷菓×飛騨高山(TVアニメ「氷菓」の舞台紹介)|特集|飛騨高山旅ガイド|高山市観光公式サイトによれば、ここが「荒楠神社」として登場しているとのこと。
……。
「覚えてねえ」
再履修確定。
ちなみにアニメを再履しようが単位取得しようが卒業要件にはならないが、中国語は再々再履だったので普通に危なかった。ほんと何してるんだよお前。すみませんでした。何か言われてみればこんな風景出てきたような気もしないでもなくもないのだが、主に宮川を渡るタイミングくらいからずっとそうである。
丘の上にいた戦国武将は出てこなかったと思うが、それすらも自信がない。
大罪を犯す(いや、このくらいはね?)
さて高山と言えばラーメンである。
……。
(高山ラーメンて何ラーメンなんだろう)
社会科も再履か?
ちなみに僕は国文科である。国文だが、科目で言ったら正直社会の方が好きだった。国語・日本文学が好きになったと錯覚したのは単に「高校国語」の成績がちょっと良かったのと、古典部シリーズにはまっていたからである。あとは資格取得が主目的だったが、今となってはそんな大願どこへやら、資格課程に至っては2年後半で切り、挙句の果て就活にもコケた。……普通に振り返ると悲しくなってくるから、このへんでやめる。
話を戻すと、各ご当地ラーメンには特色があると思うが、高山のラーメンについては全く予習しなかった。なんとなくブランドで有名なことを知っていたくらいで、肝心の特徴は……わからない。たぶん醤油な気がする。
ちなみに、
高山ラーメンは、主に岐阜県高山市で食べられているご当地グルメで、飛騨高山ラーメンや、飛騨ラーメンとも呼ばれています。
和風だしの醤油スープに、細めの縮れ麺が入っているのが主な特徴で、店舗により鶏ガラ、魚介、野菜、椎茸などをベースにした独特の醤油スープでラーメンを提供しています。(上記サイトより引用)
醤油で合っているようだ。
しかし探し歩いていて、結局行き着いたのは塩だった。お店が塩専門というわけではなく、たまたまメニューに塩があって、なんかピンときた……感じだと思う。普段あまり塩を食べないが、あれは美味かった(下記インスタ参照)。お店は結構おしゃれで、外人さんも多かったような記憶がある。
高山といえば飛騨牛である。これもたまたま歩いていたら露店を見つけて、1本か2本だけ食った。わりと高かったが、かなりうまかったのは覚えている。
E.愚(か)者のエンドロール①
飯の後は高山陣屋を見学して、宿に向かった。
— トモヒロ/シラユキコジロー (@tomo16tsurage) 2019年11月22日
ちなみに宿は古川である。
飛騨古川と天然酵母パン(大罪も無罪?)
この選択にもいろいろとツッコミたいところではあるが、これに関しては特急だけでなく普通列車にも乗りたかった、という言い訳ができる(?)。こちらにも見慣れた顔の普通列車が走っているが、あちら(甲府)でたまに見るのは電車、こちら(高山)で見るのは気動車。そこそこ広大な高山駅の構内、しかし架線はないので、パンタグラフもついていない。
高山からは3駅先、17分程度の乗車である。晩秋の里山、長閑な風景の中を気動車が走る。車窓に和んでいると、あっという間に飛騨古川駅に到着だ。
さて、宿では夕食を付けていない。まあ、適当に外食するとして、あとはホテルで食う用の非常食(?)を買っておこう。
買っておこう。
…………。
………………………………。
「無えwwwwwwwwwwwwwwww」
僕は絶句した。何これー!?!?である。ナニコレ珍百景である。本当に旅行中なればこそ貴重な場面で、例えば山の霧を見るとか、びっくりするくらい美味しいものを見るとかして絶句したいところなのに、今回の旅は「金をケチって夕食無のプランを選択してみたら、コンビニやスーパーらしきスーパーが無く、たまたま目についた地元の店には食い物が売っていなかったため絶句」なため、とてつもなく情けない。ついでに言うと野菜などの食料は売っている。あとは……、
「天然酵母パン」
天然酵母パン!!!
たまに実家で非常用に箱買いしてるやつ!!!
たのしいタクシー
かくして非常食(本当に非常食)を手に入れたので、宿に向かう。ちなみにどこだ?
……。
…………………。
「思ったより遠いwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
再び僕は絶句した。何これー!?!?である。ナニコレ珍百景である。貴重な絶句の機会を二度も飛騨古川駅前で使ってしまった。どうせなら『君の名は。』で見たような美しい田舎の駅の風景に絶句したかったのに、今度は「距離はあるっぽいけど方向的にはわかりやすいだろうし、道も平坦だろうと思っていたが、いざ来てみたら遠そうだったしなんか登りっぽいので絶句」したため、とてつもなく情けない。ちなみに聖地であることはこのあと「そういやそうだったな」と思い出すことになる。
このため、
「ホテル○○(宿泊先)へお願いします」
タクシーに課金した。無理に歩こうとしなかったのは、少しだけ賢くなったと言える。大学に入学したばかりの頃は朝に近所を散歩するはずが隣県まで行って深夜帰宅になったこともあったが、そんな体力はもうない。
さて乗り込んでみたら、
「あれ、○○(宿泊先)のバスならさっきそこで待っとったよwwww」
「wwwwwwwwwww」
笑うしかなかった。
というのも、知っていたからだ。知っていたので笑うしかなかった。送迎バスが来ていたことも、そもそも予約時に依頼したら送迎があることも。何故か「いける」と思って依頼しなかったのか、はたまた依頼方法がわからなかったのか。たぶん後者である。
ともかくこれでタクシー代が飛ぶことが確定して何の節約にもならなかったが、運転手さんが気さくな方でよく話しかけてくださったので、道中は楽しかった。「『君の名は。』で来たん?」と尋ねられられたが、それではない、と答えると、
「公開されてから、聖地巡礼?で来る人増えてさア。あれ、聖地って言ってもどういう目的なの?映像と照らし合わせて、こことここが違う~、一緒だ~、みたいに比較して楽しむの?で、眺めたり写真撮ったりするだけで、お金は落とさずに帰るんだよね~」
ハハハ、確かにそうっすね~(汗)。
作品は違うが、聖地巡礼で来たものとしては、それだけではなくてしっかり街の魅力を吸収しつつ、売り上げに微力ながら貢献して帰らねばいけない、と思った。ケチって夕食を抜いている場合ではないのである。
F.愚(か)者のエンドロール②
さて10~20分ほど経過しただろうか、宿に到着。
静かなくつろぎの宿(夜の街?なにそれ)
「高原にある、いい雰囲気の温泉宿だ」
くつろげること間違いなしだ。同時にやっぱり歩いてこなくてよかったと思ったし、やっぱり送迎は依頼するべきだったと思ったが、タクシー内が楽しかったのでよかったと思った。同時に、
「てか周りになんもねえwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ここで最初の計画を思い出して……。
……。
……………。
「夕食wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
僕はまたしても絶句した。何これー!?!?である。ナニコレ珍百景である。もうこの1時間ちょっとで3度も絶句する羽目になったが、今度は「外食するつもりで夕食抜きにしたが、周辺に店はなく、駅までも遠いので、外食なんぞできそうになくて絶句」であるから、とてつもなく情けない。
これで今日の夕食は天然酵母パン×2個とお菓子になることが確定した。印象には残る食事である。且つ、意外と足りるものだ。びっくりするくらいひもじい思いをした、というわけではない。
夜散歩と一軒のカフェ
……そういえば。
「隣にカフェがあったな」
思い出した。結局外出はする。
ホテルを抜け出して、カフェに来てみた。だが、
「やって……ない?」
位置情報から調べてみても、営業時間やメニューなどの情報が得られない。定休日とか閉店しましたとかの情報はないので、たぶんやってはいる。が、店には灯りがついていない。
……この時点で引き返せばよいのに、
(いや、見えないだけ?)
ガチャガチャ(施錠中の扉の音)
「出かけとった、今開ける」
うわぁ!!
ごめんなさいまだ空いてなかったんすねてっきりやってると思って来てみました只の客です怪しいものではないんです許してくだs
「寒かろう、ストーブの近くにいなさい」
「あっ、はい」
とりあえず、やってはいる。もっとも店内は僕が来て、ようやく灯りが付く。客が来なかったので出かけていた、みたいな感じだろうか。そして普通に客扱いされて、僕は不審者にはならずに済んだ。
店内はカウンターと、大きなTVと、なんか色々置いてあるスペース(?)。店というよりも、半分以上、自宅のリビングみたいになっている。
「お酒飲むの?」
「あっいえあの」
「あと……ゆず茶とお菓子くらいしかない」
「あ、じゃあゆず茶ください」
「あとこのお菓子適当につまんどって」
「あっ、どうも」
「カラオケは?なんか歌う?」
いや歌えるかい。スナックじゃないんだから。
……いやなんかスナックっぽいけど。
入ってから気づいた。カラオケも何も、ここで「みんなーッ!チルノの算数教室、はーっじめっるよーーーー!!!」などと叫ぶ勇気は、僕にはない。そもそも機械に入っているのかも怪しい。
歌わない。それでいて、酒も当時は飲めない。なのに、開店前に突撃する。……冷静に考えて頭のおかしいク〇客である。加えて、地元民向けの店にただ一人、知らない顔がいる。店員さんには非常に申し訳ないが、親切に「じゃあお話ししようよ」と対応してくださってありがたかった。
「隣(宿泊先のホテル)に泊まってるのかい。良いお湯だろう。たまに酒呑みに来る人いるよ」
「(TVを見て)これ東京のどっかだな。山梨から近いだろう」
「新潟出身なんかい。うちの孫、□□(県内の私立高校)にサッカーしに行ってるんだ。冬は雪が大変だろう」
「こちらも冬は厳しいから、寒くないときに来るといい」
既に11月の末でもじゅうぶん寒かったから、やはりそうなのだと思う。ゆず茶が温かくて、美味しかった。色濃く記憶にも残り、満足な夕食であった。
2.2日目(2019.11.23)
A.山の朝、霧と紅葉
目が覚めてカーテンを開けると、
「霧」
当たり前だけど空腹
何も見えなかった。昨日行ったカフェ(スナック)が、ぽつん、と、淡くて分厚いグレーの中に浮かんでいる。多分5時くらいに勝手に起きたような気がする。
霧と紅葉 pic.twitter.com/WIcWc9uOB1
— トモヒロ/シラユキコジロー (@tomo16tsurage) 2019年11月22日
軽く散歩したら、温泉に向かう。旅行の朝風呂とは実に優雅な楽しみである。昨夜も入ったのだが、ここの温泉は泉質がたいへんなめらかで、疲労も一気に消え去りそうだ。あかん、おしりに根が張るどころの話じゃなくなってもうた。霧に包まれる、幻想的な山の朝。本当に、優雅である。
ところで。
「腹減ったwwwwwwwwwww」
当たり前である。まあ食っても食わなくても朝には腹が減るのだが、こと今日に関してはキングオブ空腹であった。もっともこの後の行程を考えれば、多少足りませんくらいがちょうどいいのかもしれない。
宿の朝食(下記インスタ参照)は大変うまかった。特に朴葉味噌(ほおばみそ)がたいへんうまかった。温泉宿の朝食という健康優良食で、完全に身体は整った。あんなにバランスのいい和朝食なんぞいつ以来だろうか。山梨に来てからも、学食の100円朝食のおかげで栄養バランスは最初は保たれていたが、何せ授業がなくなれば、まあ……そういうことである。
たのしいタクシー(再)
さて、再び高山観光である。大前提として高山に宿を取るべき、というツッコミはさておいて、迎えのタクシーをお願いすると、
「あっ、昨日はどうも~」
昨日と同じ運転手さんが来てくれた。
良いお湯だったろう、俺は絶対旅行したら朝風呂入るんだ~疲れも取れるし、朴葉味噌気に入ったんやね~、みたいな話。あと何故か中日が調子悪くて阪神がうらやましい、みたいな話。あと「(山梨)学院?」と聞かれて「違う」と言ったらニコッとされた。多分「どこだそれ」って感じだと思う。
「今度は2泊するとええよ」
飛騨古川駅に到着。楽しいタクシーの旅は終わった。往復6000円強の価値はあったといえる。
ちなみに古川観光は全くせず、高山行きの列車に乗り込んだ。……次は、次は必ず。
B.続・大罪を犯す(いや、このくらいはね?)
2度目の高山市街。
今度は宮川沿いに朝市がやっている。主に並んでいるのは野菜とかだったような気がするが、雑貨屋さんやたまに軽食、あと占いなんかもあったかな……で、御土産にさるぽぽの人形を買った。
パイナップルサンド
高山に来たらもう一つ、行きたい場所がある。
グッバイ高山 pic.twitter.com/FXRdZRcecJ
— トモヒロ/シラユキコジロー (@tomo16tsurage) 2019年11月23日
喫茶店パイナップルサンドである。
……正確にはこの店は「バグ・パイプ」というらしい。
外観はこんな感じだったような気もしないでもなくもない。ちなみに店内のノートには、
≪えるたそ~≫
≪氷菓は神≫
≪わたし気になります≫
圧倒的にパイナップルサンド~。
ちなみにメニューにパイナップルのサンドがあったかどうかは忘れてしまったが、お子様なのでレアチーズケーキとカフェオレを注文した。かなりうまかった。やはり昨夜に余裕を残しておいて正解だったと言える。
ちなみにまだパイナップルサンドバグ・パイプは昼飯の前だったが、
「腹減った~ラーメン食いたい」
あまり影響はしなかった。
この旅二度目のラーメンは、前日のものとは違う、いかにも「中華そば」という感じの一杯(下記インスタ参照)。ラーメン屋というより町の定食屋という感じだった。混雑状況なども踏まえていずれも入りやすい店を選んだつもりだったが、その判断は正しかったと言える。かなりうまかった。
B.愚(か)者のエンドロール③
名残惜しいが、もう帰らねばならなかった。帰りは松本経由で、濃飛バス→あずさと乗り継ぐことにする。
高山(確か13:50?)→松本(確か16:25?)/濃飛バス
2日間使って高山を観光したつもりだったが、中心から離れたところや、駅の反対側を見れなかった。
布教ってわけじゃないけど買いました
— トモヒロ/シラユキコジロー (@tomo16tsurage) 2019年11月25日
普通に饅頭だけど美味しかったです pic.twitter.com/1RfktS8dF6
お土産と多少の後悔を乗せて、バスが出発する。道中「こんな感じの道をえるや奉太郎も走っていたのかなあ」なんて、思いを馳せたりしてみる。豪農・千反田が治めていそうだなあ、マラソン*8はこんな感じの道を走るのかなあ。何もありません、人も老いてきています、でも折木さんに紹介したかったんです。……正確には違うのだろうけど、良く晴れた里山の風景は、なるほど、見たいとか、見せたいとか、そう思えるものであるはずだった。
ラーメンも飛騨牛もケーキもうまかったし、行きの特急ひだも、帰り道のバスも、美しい車窓に出会い、紅葉や古い町並みという趣も感じた。温泉にも癒されて、楽しい旅行になった。ミステリーっぽいことは何も起こらなかった。
そう、この旅はつまり……。
まとめのようなもの
~一旦現代~
「結論はない。データベースは、結論を出せないんだ」
「「「「……」」」」
「すみませんでした」
前述のとおり、ほぼデータが消えてしまい、当時の記憶だけを頼りに喋っている。そりゃあ、結論もなければ序論、本論にすら入れまい。ちなみに卒論のデータはかろうじて出てきたが、何を言っているのか全然分からなかった。まるでこのらくがき帳のようである。
第一、
「駅から宿までの距離は調べましょう」
「店があるかないかも調べましょう」
「早くリベンジ旅連れていかないと捕食するよ」
はい。
「結論;アホ で草」
「データベースですらなくて草」
うう……うう……。
松本→大月→谷村町/特急あずさ&富士急行
~再び2019年~
長野県に入る頃にはすっかり日が落ちていた。旅の終わりはいつも寂しい。
ちなみに松本では特に何もせず、最後に日帰り温泉に入りたくて探すも見つからず、無駄にスマホと指を酷使するだけで終わった。
また、あずさは楽しかったが、大月から乗り換えた普通列車で、内定者研修的なのから帰って来た友人と遭遇し気まずい思いをするのは、また別の話。
3.おまけ
インスタ
交通手段
(0日目)
(1日目)
- 名古屋(7:45発)→高山(10:16着)/特急ひだ1号
- 高山(?発)→飛騨古川(?着)/高山本線 普通
(2日目)