むしょくとうめいのらくがき

鉄道と酒と野球ではしゃぐ4歳魚と26歳児の気ままな放浪記とか落書き 

散歩、晴れた冬の日と雪達磨

 この日は快晴だったから、買い物がてら散歩へ行くことにした。

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2022.1.6

 冬の新潟では滅多に青空を拝むことはない。だが、雪を頂いた五頭の山並みははっきりと見え、空には僅かな雲が飾り程度に浮かぶのみ。

「珍しいなあ、明日は雪でも降るんじゃないか?」

 とか思って予報を見たら、案の定雪だるまマークが向こう一週間程ズラリ。くっ!

 

 この日起きたら時計は1時を指していた。当然だが午後である。まあ寝て終わっても別に良かったのだが、見ると石鹸とハンディモップとリセッシュがない。ついでに年末年始の大量飲酒と、運動不足も気になる。

「マロちゃん、散歩へ行くよ」

 2歳魚を誘う。しかし珍しく渋っている。

「寒いからやだよ~」

「それもそうか。じゃあ留守宜しくね、帰りに電車見てくるから遅くなるね」

「早くお散歩行こう」

 よし。まあ強引に掴まえて連れ出しても、どのみち大半はカバンで眠っていることになるのだが……。

 

 雪は残ってはいたが、歩くのに全く差し障り無い程度であった。凍結には注意しつつ、至って普段通りに進む。気を付けていても、雪道で一日一回は滑って転倒するのが僕なのだ。何度尻もちをついたかわからない。

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殆ど雪が溶けた道端に、ひっそりと -2022.1.6

 所々に雪だるまを見た。土が殆ど表面を見せている上に鎮座している姿が、なんともいとおしい。

 しかしよくもまあ、綺麗なだるま形に作ったものだ。胴体と頭部をバランスよく整えるのは難しい。2つを繋ぐ作業に根気を要するし、何よりそれなりの雪が要る。学生の時、大雪で全学休講になって、校舎の前でうさぎの雪だるまを作ったのは懐かしい思い出だ*1

 それにしてもこの日はとても寒かった。家を出たときから既に体感は氷点下。快晴で極寒―この一見矛盾した天候は、新潟で味わうことは少ない。 おかげで指先は壊死するかと思ったが、気分はとてもいい。

 

 買い物が済んだので、約束通り電車を眺めに行くことにした。

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跨線橋からパチリ -2022.1.6

 この街の良いところ、それは散歩のしやすさであると僕は思う。

 新津駅の外に「自転車道ネットワーク」という近距離案内図が設置されている。といっても自転車専用道路というわけではなく、ランニングや犬を連れての散歩を楽しむ人の姿が見られる。整備された遊歩道は広く、ところによっては自動車が入れないようになっている*2

 公園やベンチが一定数あるのもうれしい。近距離地図の中にもそれらしい休憩スポットがいくつかあり、駅からのゴールに設定するのはありだと思う。公衆トイレの設置も所々あり心強い。

 新津駅の東口を右方向へ進み、跨線橋の陰に隠れたベンチで休む。

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留置線に待機するGV-E400を見るマスコロ -2022.1.6

 信越本線の長岡方面と、磐越西線がちょうど分岐する地点。その奥では、回送の気動車が留置線に頻繁に出入りしている。ブロロ~、というエンジン音を鳴らすGV-E400。同じ場所を何回も行き来しているようにしか見えないが、飽きない。

 磐越西線の線路脇には歩行者道路が続いている。これが割と幅を広めに作ってあるから、SLのお見送りやお出迎えには丁度良いだろう。割と真面目に「住みやすさ」ってそういう、軽視されがちな点から生まれるんじゃないか?……なんて、素人ながら考えてみるのだった。

「ほら、しらゆきが来るよ!」

 呆けていると、ほらあっち!と2歳に怒られた。ちょうど新津を発車して、長岡方面からやってきた貨物列車とすれ違うところだった。しらゆき8号のお見送りは、僕とマスコロの「いつもの散歩コース」だ。

 

 昨日と全く同じ時間にE653系を見送った我々は、川の土手に整備された遊歩道で、オレンジに焼けた西の空を眺めながら帰った。

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夜のとなり -2022.1.6

 

 

 

 

*1:ご注文はうさぎですか?』のティッピーとあんこを模して作った……が、前者は飾りの付いた球体、後者は単なる白うさぎにしかならなかった。

*2:自転車帯と歩行者帯を分けた歩道もあるし、歩行者専用の地下通路なんかもある。