むしょくとうめいのらくがき

鉄道と酒と野球ではしゃぐ4歳魚と26歳児の気ままな放浪記とか落書き 

「穏やかに」はむずかしい

今週のお題「好きな公園」

 

 

 

1.広さとベンチ、そよ風と木漏れ日がほしい

 

「何もしない」のはむずかし

「先週のお題」である。

 好きな公園。公園と一口に行っても、例えば井の頭公園のように池を中心に遊歩道が整備されているところ、植物を楽しめるところ、お城の跡地、展望に優れたスポット、子ども向けの遊具……など、思い浮かべる光景は多岐にわたる。

 だが、それら「公園」でも共通する要素といえば、それは「何もしない」ことができる点である。何もしないから公園で、何もしなくてよいのが公園なのだ。……いやどうかな。実際のところ、どのような場所でも座ってじっとしていたり、スマートフォンを気にしないでいたり、ということは難しい。「何もしない」というのは実は高等スキルなのだ。

 ということで少しハードルを下げて、「思いのまま過ごす」としてみると大体、以下のようになる。

  • 食べる・飲む
  • 写真を撮る
  • 歩き回る
  • 走り回る

気にしたら負けるのだ ~見られる編~

 だが、下3つならともかく、一番上の「食べる・飲む」に関して言うと、心穏やかにそれをするにはあるものが欲しい。それはテーブルとベンチ。さらに、この時ベンチが「通路(歩道)を向いていない」ことも条件として挙げたい。川・海や町のほうでなくてもよいが、座っていて、通行人と目を合わせる形になると……それは穏やかなものではない。

 大学の時も、構内には屋外にもいくつかベンチがあり、空きコマや昼休みにくつろげるようになっていた。だが、それは木陰にスペースを作ったというものもあったが、通路が広すぎたのでちょっと飾りに置いてみました~えへ♪みたいなものもあった。人通りが少ないところであればいいのだが、本部棟(事務や教授のいる場所)と一号館(メインの教室棟)の間では、昼休みは多くの学生に「あいつ何してるんだろう」みたいな目を向けられながら呆ける羽目になる。

 だがある日の昼はそうもいかなかった。いつもならベンチも学食も諦めて、大人しく一時帰宅するか部室で食べるかというところだが、その日は部室が使えなかったのだ。昼休みが明ければ授業なので、帰るのも若干面倒である。

「……いいや、ここのベンチで食おう」

 そう言って僕は、一号館から出てきてキャッキャとはしゃぐ学生のほうを向いたまま、お弁当を広げたのである。そして二口目くらいを運んだところで、

「シラユキ!なんでそんなところで一人寂しく食べてるんだよ~!wwwwww」

 部活の先輩に見つかった。この”寂しく”ってのがポイントである。僕はせいぜい虚勢を張った。寂しくない……寂しくないんだ……。

気にしたら負けるのだ ~見えない編~

 あとは行きやすさ(駅に近い、自宅に近い、ルートが分かりやすい、駐車場が広い……等いずれかを満たしていること)と、海・山・花・街・鉄道などなんでもよいが「○○ビュー」であれば尚よし、である。

 だが、海などの風景はともかく、トレインビューに関してはいささか微妙なものが多い。どうにもフェンスや植木、蔦などが邪魔をして、陰から覗き見る格好になりがちである。安全の為柵は必要だけれども、線路の傍にあっても、なかなか行き交う電車を眺めることができない”惜しい”公園もある。鉄オタだからこんなことを言うわけだが、ベンチでくつろぎながら走る列車に手を振れるような公園が、もっと増えればいいなと思っている。

 

2.好きな公園ギャラリー

 

国営ひたち海浜公園

 大学4年の夏、特急「ひたち」に乗って行ったときのことだ*1

 広大な敷地に色とりどりの植物が花を咲かせる。「駅メモ!」の漫画でも紹介されていた場所である。

国営ひたち海浜公園 -2019.8

 この日の見どころは、コキアを育んでいた大地の色。平日で全く混んでおらず、広場でキャッチボールをしたのを覚えている。ちなみに半袖で行ったら少々肌寒いくらいだった*2。流石は海浜公園、時々冷たい風が心地よい、ってなもんである。

金沢城

 心地よい秋晴れのもと、金沢城を歩いた。大学3年も終盤の頃、所用で訪れたときである。

金沢城 -2018.10

 お城の跡地は、その眺望や広大な敷地を活かして公園として開放されていることが多い。建物の中に入らなくても、敷地を散歩するだけで気持ちいいし、城下町として整備された街並みやその賑わいは、かつての役割を終えても続いている。

 お隣の兼六園と合わせて、金沢を代表する観光スポット。心穏やかに過ごした僕は、友人と会った後、新幹線「かがやき」に乗り込んだ。翌日に授業で発表を控えている事実から、この時は必死で逃げていたのである*3

楽山公園(都留)

 空きコマに、となると少々遠いのだが、休日の散歩には重宝した公園である。

楽山公園 -2019秋

 坂を上っていくと、小高く盛られている場所と、さらに山の奥へと分岐する遊歩道になっている。階段を上ると、屋根・ベンチがある広めの場所に出て、都留の中心部を眺めることもできる。

秋葉公園(新津)

 実家からの散歩コースの終点は、磐越西線の踏切を渡り、「自転車道ネットワーク」*4の案内表記に従って丘を登った先にある。

 到着するとすぐに噴水広場があらわれ、その奥には階段がある。登って森を分け入っていくと、日本庭園やシカ・サル*5などの動物がいる場所と続いていく。秋葉神社や秋葉湖などもある、自然が豊かな一帯となっている。

 だが噴水広場には行かず、分岐路を左奥へ逸れていくと、左側にも小高く盛られた場所が現れる。

秋葉公園 -2021.8

 そちらを上った先に、芝生広場や展望塔がある。だが塔に上らなくても、田園の向こう側に広がる五頭の山々を見渡すことが可能だ。

 

 さて、訓練校が終わってからどうもぽっかりと時間だけが空いてしまったな。こういうときは、散歩のついでに近所の公園を目指すに限るのだ。

 

 

*1:なお事故の影響だったかで大幅に遅延した。

*2:この時茨城は前日から曇りや雨が続いていた。

*3:月曜5限の発表を控えながら、土日を丸々潰したのでスケジュールはハードだったが、日曜に限って言えば遊んでいただけである。ちなみに20時ごろに帰宅し、案の定徹夜する羽目になった。

*4:新津駅を起点とし、能代川や新津川沿いなどに整備された、自転車・歩行者専用道路。

*5:なお現在サルはほとんど姿を現さないのだが、どこかへ消えたのだろうか?