むしょくとうめいのらくがき

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新潟に「何でもある」は大きな嘘(後編:これならある編)

「これならある」、それが魅力になるかどうか、それは僕の努力と貴方の感じるところ次第である。

 

 

 

0.「足りないもの」は改善傾向にあると思う

 

前編はこちら

tomo16change-up.hatenablog.jp

 我が地元をこき下ろすような文章を書いてしまって恐縮だが、やはり無いものは無く、それによる問題点が多く発生していることは事実なのである。

 地理・環境という点で生まれる不便さが、めぐりめぐって経済的にも、精神的・社会的?にも「豊かとはいえない」暮らしを生んでいる、ということは述べた。少なくとも、「車があれば東京(都会)と同程度の暮らしができる」という理論を真っ向から否定したつもりである。

 ただ一方で、そのような問題点を冷静に把握し改善に努めようとする気配があることと、近年は実際に改善傾向にあるという点は、予め述べておく。良い点・悪い点ともに客観的に捉え、止めるもの、壊すもの、新しく作るもの、始めるものを考えること、及びそれによりどのような影響があるかを予想することは、地方創生だけじゃなく色んな分野でも大事なことだと思う。

 ところで前回でも述べたが、僕はいちおう「新潟には何でもある」派なのだ。

 あれだけこき下ろしておいて!?とツッコミが来そうである。そもそも「何でも」は無いことを自ら主張してしまったためにこれでは矛盾してしまう……が、そんなことは知らない。

 今からここは新潟民且つ新潟推しによる、オタク特有の早口な推し語りコーナーである。「これがあるよ!」というのが、前回分の「これがないよ!」と合わせて参考になれば幸いだ。

 

 

1.完全私見・新潟の推せるポイント7選

 

1)ドライブしていて楽しい

 新潟の欠点として「車が無いと生活に支障が出る」というものを前回でも挙げた。公共交通の未発達により、ほぼ各世帯一台、ひいては大人一人一台のペースでマイカーを所有せざるを得ない状況であることが、経済的には打撃をもたらしている。

クルマやバイクが趣味なら是非訪れて

 一方、マイカーを持ったのならせっかくだからドライブでもしたいものだが、その点では楽しさをもたらしてくれる。TVアニメ『スーパーカブ』の世界みたいに、ハンドルを握った瞬間に景色が色を持つだろう。どうも「生活必需品」のようなくくりをしてしまうが、クルマやバイクそのものが趣味の人には、新潟はおすすめできる地域である。

 ドライブやツーリングを取るにしても、行先を決めるよりは走りそのものを追求する楽しみもある。その点では、例えば福島へ通ずる国道49号など、走りやすく且つ景色に富んだ道路も多い。

 週末で快晴になると、よくバイクの集団や家族でのドライブなどを楽しむ人が多い。まあ飛ばし過ぎや急ハンドルなどに気を付けて、是非とも「ゆったりとした心で」楽しんでいただきたいなと思う*1

道の駅が多い

 また新潟の特徴として、一般国道沿いに設けられる「道の駅」が多いことが挙げられる。

 長距離のドライブには、できれば途中で無料で車を停めて、仮眠やトイレ休憩ができる場所が欲しい。眠気覚ましのコーヒーや、水分補給のアイテムも自販機で買えるとよい。疲労で事故が起こっては嫌であるから、高速道路のサービスエリア同様に重要な場所である。

 その点では、国道113号沿いにある「道の駅関川(桂の関)」*2のような、日帰り温泉を併設した道の駅は、休憩地点としての本気を見ることができる。国道403号の「道の駅たがみ」のようにコンビニがあるのも安心だ。あとはフードコートやカフェを備えるところも多い。

 場所によっては「阿賀の里」*3「うみてらす名立」*4のように、景観に優れるところも多い。むしろただのチェックポイントではなく、道の駅自体を目的地にするのもありだと思う。

 

2)酒好きにとって楽しい

迷ったら「ぽんしゅ館」へ

 新潟の日本酒文化は、「ぽんしゅ館」の登場によってより広く知られ、且つより広い層にその扉を開いたといえる。

 日本酒と一口に言っても、その銘柄が色々とあってどれを飲んだらいいか全然わからん、という人は多いと思う。僕もそうである。銘柄の特徴を訊かれても全然分からないし、銘柄当てゲームをされれば全部外す自信がある。いっそのこと「全部外したで賞」で表彰されるべきである。

 話を戻すと、ぽんしゅ館では500円払うとメダル5枚をくれる(つまり最大5杯分)ので、あとはマシーンにメダルをぶち込めばあれこれ唎酒が楽しめる。店舗は新幹線の停車駅である越後湯沢駅長岡駅新潟駅のビル内にある。

 ビールやワインに関しても、岩の原葡萄園が製造しているワインや、クラフトビールなど美味しいものは多い。サッポロビールの新潟限定ブランド「風味爽快ニシテ」は、23歳まで”ビール拒否”を続けてきた僕を沼に落とした。黒ラベルとどう違うか、と説明を求められてもできないが、どちらも美味しいことは確かである。

 ……酒に関しては無学を露呈するばかりだから、このへんでやめる。百聞は一見、いや一口に如かず!

 

3)鉄道好きにとって楽しい

 散々その利便性を指摘しておいて今更何を言うのだ、と思われるかもしれないが、新潟の魅力のひとつに鉄道がある。

重要な鉄道遺産が残るまち

 確かに本数こそ少なく、車両の老朽化も否めなかった新潟の鉄道事情。だが、長寿な車両が現役であることや、鉄道遺産の保存により、むしろ価値は高まっているといえる。近年はE4系115系など、国鉄時代や平成初期から日本の鉄道発展に重大な功績を挙げた車両が最期を迎え、多くの鉄道ファンが別れを惜しんでいた。

 キハ110系やほくほく線のHK100形などはまだまだ現役だし、SL=蒸気機関車が令和の今でも旅客列車を牽引する姿を見ることができる。土日はだいたい新津駅を発車する「SLばんえつ物語」号の高らかな汽笛が、自宅の僕のベッドまで響いてくるのだ。

 鉄道遺産としては、先述のE4系115系を保存する新津鉄道資料館や、上越市直江津D51レールパーク糸魚川駅に保存のキハ52などが挙げられる。

列車の旅が目的地になる

 新潟には観光列車も多く走っている。

 先述の「SLばんえつ物語」や、越後~庄内の海岸線を走る「海里」上越線信越本線などを走る越乃shu*kuraなどだ。

SLばんえつ物語 牽引するのはC57-180号機

 いずれも売店で地酒や弁当が買えたり振舞われたりするので、なるほど確かに、たのしい。ちなみにシュクラはルールを忘れたが、海里とばんえつ物語は快速列車だから、指定席券さえ買えば18きっぷで乗れる。

 えちごトキめき鉄道が走らせているリゾート列車「雪月花」も良い。なんといってもそのデザインが見るものを惹きつける。乗ったことはないが、外から見た感じだと内装も豪華なのでめっちゃ乗りたい。

直江津に停車中の「雪月花」(写真左) 特急「しらゆき」と並ぶ

 他、HK100形「ゆめぞら」編成のトンネル内映像もたのしいし、定期列車だが特急「いなほ」の運用に就くE653系グリーン車が豪華すぎるとも話題になっている。車窓、駅の雰囲気、車両の種類など、どこか昔懐かしさを感じさせるもの、豪華なもの、美味しいもの……など、鉄道ファンにとっては一見の価値があるものが、新潟には多いのだ。

 

4)温泉が多い

 新潟はわりと温泉が多く沸いている。温泉地の数は平成30年度時点で144件・全国第3位なんだとか。*5

何故か「日帰り温泉」施設が多い

 まあ沸いている、と言われても風呂になっていなければ入れないが、その風呂=温泉施設もわりとそこらじゅうにある。思い立ったら気軽に行ける日帰り温泉というのは良い。

「秋葉温泉 花水(かすい」に関しては東新津駅の目の前だし、あとは十日町「越後妻有交流館キナーレ 明石の湯」とか、田上の「ごまどう湯ったり館」*6も駅からそこまで離れていない(※いずれも個人の感想です)。

 前項のドライブ云々に関しても、目的地に据えるのもいいし、適当に見つけたところに入ってみるのもいい。「ごまどう湯ったり館」に関してはマジで眺望が良い(著しい語彙力の欠如)のでおすすめだ。

 また道の駅同様、多くの施設が食事処やカフェを併設しており、地元食材=食文化の広告塔としても機能している。

 

5)雪はたまに味方する

 冬の気候は多くの新潟民を悩ませるところである。豪雪による都市機能の麻痺に、落雪や凍結などの直接的な危険……。では一方で、雪によってもたらされる恩恵とは何だろう。

山間部のくらしを支えるレジャー施設

 言うまでもなく、スキーやスノーボードである。

 冬に新幹線に乗ると、大荷物を持って越後湯沢で降りていき*7、また乗ってくる客の姿をよく見た。現在でどれだけの回復率を見せているのかは分からないが、コロナ以前では地域経済の一助になっていたのは間違いないであろう。

 ちなみに新潟県民はどうも「スキーが上手い」と思われている節があるらしいが、それは何の根拠だろうか?確かに学校でスキー体験授業をやっているところは多い。僕も高校1年次に参加したのだが、3日間の行程のうち半分を転倒からの復帰に費やした。同級生の「ぶん殴ってやろうかと思った」というコメントと、2日目の終了時にようやく転倒ナシで滑れるようになった感動は忘れられない。後にも先にも、僕のスキー体験記はその3日間だけである。

 

6)公園が多い

 有料・無料などいろいろあるが、わりと公園も多い。

 僕はよく新津の秋葉公園や五泉市村松公園など、散歩やドライブの休憩に公園にいって、ベンチでくつろいでおやつを食べる、という休日の過ごし方をしている。

tomo16change-up.hatenablog.jp

 公園に関しては以前話題にしたが、適当に腰を下ろして草木の香りを嗅いで、パンやおにぎりを食べて暮れる空を追っていると、わりと何事もどうでもよくなるので好きだ。過ごし方までは参考にしないでほしいのだが、新潟にはそんな風に天気の良い日にくつろいだり、子どもと遊んだりできる公園は、わりと多い方ではなかろうか。

 他は阿賀町の赤崎山森林公園、新発田市の五十公野公園も好きだ。あとは県立植物園の屋外敷地でも同じようにベンチに腰かけて、中心にある池や鳥たちを眺めながらぼーっとできる。蒲原鉄道の保存車両がある冬鳥越スキーガーデンとか、たきがしら湿原もよかったなあ。

 有料のところでは、長岡にある国営越後丘陵公園。園内のレストランやイベントも充実して、大きなテーマパークとなっている。四季折々の花を観賞しよう。

 いずれも天候次第であるから悩ましいところだが、気温が穏やかな晴天の下では公園に出かけ、日向ぼっこなりウォーキングなり、お弁当やおやつを食べるなりして楽しんでみては。

 

7)食の充実

 やはり新潟の食文化というのは素晴らしいものがある。

食文化は特に”わかりやすさ””気軽さ”から発信を

 これらは、例えば雪や平野、日本海などの自然が活かしているものである一方で、それらが合わさって料理となり、また食べられるお店ができる、という形で広まっていく必要があるわけだ。そういう意味では、前述の道の駅や温泉施設に併設されたレストランとか(酒を出しているぽんしゅ館もそうだが)が食文化についても”広告塔”の機能を果たしているといえる。

 地元食材が使われているか、という点も勿論大事だが、それらを「気軽に」楽しめるかどうかは欠かせないポイントである。道の駅やサービスエリアにあるような「フードコート」のスタイルならとてもわかりやすいし、メニューやシステムが瞬時に想像できるとよりありがたい。……僕のような”コミュ障”にとっては特に、である。

 地元食の広告塔、という点では、駅弁もその一端を担いそうだ。新潟エリアの駅弁はどれも美味しいので是非味わってほしい。「えんがわサーモンいくら」「焼鮭ほぐし弁当」「鮭めし」「村上牛しぐれ弁当」……どれも美味である。

新潟は果たして「何大ラーメン」になるのか

 ラーメンも好きなお店が多い。各地域ごとに特色を表して「新潟五大ラーメン」と称される。新潟のあっさり醤油、燕三条の背脂醤油、長岡の生姜醤油、新潟の濃厚味噌、三条のカレーラーメン……というらしい(僕自身も暗記はしていないが)*8。というのも、麻婆ラーメンや妙高のトン汁ラーメンも入りそうだとかいう話があったり、あと雑誌で見て気になっていたのが上越の雪室酒粕である。つまり地域・店ごとに発展する個性があって面白い、という話である。なんだったんだこのくだり。

 ちなみに僕は専ら「無尽蔵」ばかり行っている。他県にも展開していることは大変恥ずかしながら知らなかった*9

私見・他、これは食べておけみたいなもの

 地域ごとに書いていくときりがないのでやめる。といっても、基本的に海の幸は総じて美味しいし、何より「新潟といったらこれ」というものに拘りすぎず、気になったものを頂くと良いと思う。

 

 

2.まとめ&その他&最大の課題

 

 以上、オタクの早口で我が地元の「推せるポイント」を述べてきた。

 ここには挙げなかったが、やはり豊かで美しい自然を新潟の魅力に挙げる人が多い。登山や海水浴、キャンプなどもそうだろうし、走りやすくて景観の良い道路や、ローカル線に無人駅、あとは四季折々の風景を写真に撮ることなども、みな「自然の豊かさ」に結びついているところがある。

 酒文化・食文化については、全国どころか世界に誇れるものをもっていると思う。情報発信力については、主要駅・道の駅や各施設が拠点となって特産品を売ったりイベントを開催したり、あとはSNS等での発信においても、かなり改善傾向にあるとは思う。もちろん観光列車などもそうだが、見渡したところは「他地域から訪れてもらおう!」という、そのための動きは感じる。

最大の課題は「あるもの」への気付き

 ただし、「○○があります」というだけで、その魅力を活かしきれていない点はまだまだ否定できない。来る人・住む人にとってのメリットとして作用し、産業になって地元経済に貢献するようになってはじめて「その地域(新潟)の魅力」と呼べるはずだ。そういう意味では、やはりぽんしゅ館が出来たことは良かったといえる。

 住む人についても(僕を含めて)「あるもの」に気が付いていなかったり、「何もない」というレッテル貼りをしてしまっていることはあると思う。また、よく言われる「これといった観光名所が~」という点についても、あまり意識しすぎずにあるものを楽しんだ方が良いだろう。

まちおこし”はその欠点を認めてこそ

 総じて新潟は魅力にあふれる良いまちである。だが、その課題を否定してはいけない。

 雪がもたらす影響、車の所有(移動手段の欠如)、他には野生動物による被害*11も出ている。勿論雇用機会や賃金といった点でもそうだが、あらゆる要素がめぐりめぐって「経済的豊かさ」に関して遅れをとってしまう、あるいはそうなりかねない……という課題をもっている。

 そういう欠点をなくそう、といっても、急にできるものではない。だが一般市民の視点からすると、「何でもある」派であってもそういう「(足り)ない」という課題を受け止める、という視点は欲しい。

 

 まあこの時代なので、どんな要素がビジネスチャンスになり得るかはわからない。幸いSNSやこういうブログサイトだってあるのだから、活用しない手はないはずだ。よくInstagram等で、主に鉄道と絡めた新潟の風景写真を見て、綺麗だなあ、心が洗われるなあ、と思う。

 鉄道といえば、僕はやはり鉄オタであるから、車窓に広がる絶景や、列車が走る風景の美しさには惹かれる。その風情みたいなものはもちろんのこと、歴史的な価値としても新潟の魅力として推していきたい所存である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:訳:特に制限速度のあるはずの290号で顕著だが、煽り運転ダメ絶対!!!!!

*2:「桂の関温泉ゆ~む」を併設。

*3:国道49号沿いにある道の駅。エメラルドグリーンの阿賀野川と深緑、対岸を時折走っていく磐越西線……という景色が良く、ベンチもあるので休憩しやすい。「阿賀野川ライン下り」もやっている。

*4:上越市にある国道8号の道の駅。海を見つつなんか食うなら最適だと思う。ちなみに入浴や宿泊もある。

*5:新潟県の温泉 - 新潟県ホームページ (niigata.lg.jp)

*6:ただし坂を上るので注意。

*7:スキー場直結のガーラ湯沢駅もあるくらいだから、スキー客の需要が中心となっていることがわかる。

*8:新潟5大ラーメンとは? 新潟ラーメン.com

*9:越後秘蔵麺 無尽蔵 | 店舗案内 (kitakata.co.jp)

*10:他県の方が想像する「イタリアン」とは多分差異があると思われる。

*11:県内でも今年道の駅に出没し、お土産屋さんの窓ガラスが破壊された……という件は記憶に新しい。