むしょくとうめいのらくがき

鉄道と酒と野球ではしゃぐ4歳魚と26歳児の気ままな放浪記とか落書き 

紅五頭 -2023.1.19

 日が西にやや傾きはじめるころ、電話のベルから僕の休日が始まった。

 

 どこかへ行くか、と外へ出る。あてもなく、とりあえず橋への坂道を上り始めた時、強烈な西日が視覚を容赦なく刺激した。痛いくらいに眩しく、且つ他の認識を奪われて危険ではあるが、この平野を晴れ間が覆った何よりの証拠だろう。

 快晴。まあこの少し前、僕は「こういうときに限って13時半とかに起きるし、しかも電話で起こされるし、頭痛いし、むしろ心地が悪い」とツイートしたのだった。後半は間違いなく、 起きてすぐにTwitterなんかにいることも原因にはなっている。

 今日は土手の遊歩道を東―上流方面に進んでみる。といっても、四つ目の橋まで行ったら曲がるので、実際に水源まで行こうという気はない。何しろ、

紅に染まる

 既に夕暮れと言って差し支えない時間帯・風景なのである。

 

 

 かの富士の山が同じように染まる光景を思い出し、ツイートでは「赤」と記した。しかし、

daishin-best.com

 紅富士は、冬から初春に掛けて雪をかぶった富士山が朝焼けでうっすらピンク色に染まる景色です。
赤富士は、夏から初秋にかけて雪のない富士山が朝焼けに染まる景色です。

(リンク先の記事より引用)

 どうやらここでは「紅五頭」とでも表すべきだったようだ。

 

 同じように雪をかぶり、平野の向こう側に連なる五つの頂は、朝・夕の違いはあれど、うっすらとピンク色に映っている。この越後はどちらかというと夕暮れ―日の沈むところであるから、西に隠れ行く太陽を見送る五頭のやまなみは、夕日によく染まる。

 

 冬の越後平野に訪れる青空や太陽に、連峰も歓喜を表しているかのような姿を見ていると、明日も晴れるのだろう、よい日和となるだろう……と期待する。それだけに、散歩の帰りに額に落ちた水滴は、僕を簡単に失望させるのだった。

 明日からまた寒波が来るらしい。これを書いている夜中時点での予報は、残念なことにそう告げている。

暮れる里とGV-E400 -2023.01.19 東新津駅

2023.01.19 秋葉山より