京都に着いて最初にすることは、「マックへ行く」だった。

1.京都
再会
字面だけ切り取ると、至って何の変哲もない行動だと思う。おそらくは半数近くの皆様に「夜行バスを降りて、いい感じに空腹なのと時間帯が早すぎるので、早朝から開いていて暇を潰せる店を探している」とお察しいただけたのではないだろうか。ついでに言うなら「どうせお前のことだから充電も足りていないんだろう」と思った方もいると思うが、そこはご安心を。充電はほぼ100%である。
電池切れ右往左往事件から7年
それでもあえて言わなくてはならなかったのは、この地にはとある”因縁”(?)があるからだ。
もう7?年前のことになるのかと溜息が出るが、この時犯した「遠出するのにケーブルもモバイルバッテリーも備えていない*1」というやらかしは、今日はしていない*2。
血迷っても4列は非推奨(安いけど)
したがって、折角京都に着いたのに、寺社仏閣でも電車でもなくビックカメラを探す、という事態にはならなかった。しかしつくづく思う。あの時朝飯はいったいどうしたんだろう。飲まず食わずで開店時間まで右往左往して、よくぞ体力が持ったものである。

ちなみに述べた通り、夜行バスという移動手段には全く懲りなかったようだ。それも何を血迷ったのか4列を選び、まあ平日だし言うて余裕を持って座れるだろう、と高を括っていたらほぼ満席だった。おまけに前夜の新潟の冷え込みに備えて厚着をしていったら暑すぎて地獄を見た。
もっとも今回の場合、交通費の問題*3もあるが、日中の移動では時間が微妙だったということは考慮*4する。それはそうと一向に東海道新幹線に乗る機会が訪れないことは考えもの*5である。

まあ、今日も暇つぶし方法は考えてきたつもりだ。何よりウォークラリー*6がある。この期間、迷子で右往左往しても無駄にならないのがいい。
京阪電車/七条→京橋
今回の場合、「バスの降車地=目的地」にしなかったのも前回の経験ゆえである。乗ってきたバスも大阪方面までは行くので料金的には損ではあるが、それはそれ、これはこれ。鉄オタなら当然、違う地域の電車は乗りたい。それにバスは早く降りたい。
京都の滞在時間はごくわずかだったが、朝の鴨川沿いの何と趣のあることか。

「群青」という表現が当てはまる深い色合いの中、太陽に照らされて、古都の厚い・尊い歴史の中の新しい1ページが始まる。千何百年と歴史を紡いできたこの町が、どうか壊され侵されることなく続くことを願うばかりである。
ただ、清少納言が主張した季節には、少し気温が高い。この後、最終的には半袖Tシャツ以外の全てが邪魔になるのだが、翌日はしっかり必要になったから、つくづく温度調整が難しいと思う。
京阪本線は出町柳から七条まで、鴨川沿いの道路(川端通)のちょうど地下に線路を通したような構造になっている。地上区間に出ると駅間はそんなに離れておらず、住宅との距離感もあって、路面電車のようだった。
しかし中書島を出ると様相が変わり、電車の出力も上がる。床下で唸るモーター音が、いい。朝日に照らされる山々と、高速で流れゆく住宅や通過駅の車窓が、いい。
仮にも大学で国文学をやり、1年ではあるが文藝創作もして、このブログを(うるさい妄言ばかりではあるが)かれこれ4~5年?運営している者としては、あまりに貧弱すぎる語彙力に我ながら呆れる。だが、かの清少納言とて「いとをかし」「わろし」「つきづきし」で通してきたのだから、僕が「草」「いい」「あれ」「美味い」しか言わなくても許されるはずである。そうなるべきである。何でもありません。
……とりあえず次々と赤新駅が取れる快感と、車窓・走行音への幸福感を乗せて、電車は淀川沿いを南下していく。
2.大阪
大阪城
電車は京橋に着いた。

連絡通路的な橋を渡ると、ちょうどJR線を走っていく……207系?321系?が見えた。
それにしても、暑い。オフィス街ですれ違うサラリーマンが暑そうに汗を拭い、ジャケットを脱いでいた。ようやく9時になったタイミングで、上半身は半袖Tシャツだけになる。ここはまだ夏である。
たぶん最初のお目当てを考えるともう一つ先で降りた方がよかったのだが、


ともあれ一目見ておきたかった。豊臣家の栄華の象徴にして終焉の地。埋められた堀には再び水が張られ、戦乱とは無縁の穏やかな空気が漂う。天守の直下あたりでは日本語が全く聞こえてこなかったが、これもまあ、平和さゆえと思っておくべきか。
豊国神社へ行き、秀吉公に御挨拶した。もっとも初詣の時同様、今日の武運は自分達で切り開くしかないのだ。お願いではなく「宣言」に近い。事の重大さから、縋れるものには縋りたい気分になるけれど、こちらはもうできることをやる、それに尽きるのである。
JR大坂環状線・大和路線(森ノ宮→天王寺→なんば)
歩いていたらJRの森ノ宮駅に来た。ここから大阪環状線に乗り、今宵の宿があるなんばに移動する。

221系がやってきた。今回は記録をすることを忘れなかった。
冷静に考えると、何で主目的がアレなのに宿をなんばに取ったのかと思うが、ともあれここで大きい荷物は降ろしておく。しかしコインロッカーはあるが、もう少しICカード対応のものが増えるといいなと思う。
いい感じに空腹になってきたが、もう少し移動する。




「名物にこだわらない」を自負しておきながら、この前日にしっかりと関西在住の友人にLINEでおすすめを請うたりしている。どんな名物や名店に出会ったところで、どうせ「かなりうまかった」としか言わない語彙力と味覚しか持っていないのに。
地下鉄御堂筋線・JR神戸線(なんば→梅田/大阪→三ノ宮・元町)
さて調べてみると、三ノ宮においしい洋食屋さんがあるみたいだ。この時点で空腹なのにわざわざ推定30km先で調べていることはさておき、西へ行く。地下鉄で梅田に出た後、大阪駅からJRに乗り換える。「大阪駅」と「梅田」、どうも全く違う土地のように聞こえてしまう。
JR神戸線に乗り換える。果たして鉄オタとしては正しい呼称かどうかは置いといて、これまた何かと因縁(?)の路線である。
快速だったので、塚本など一部の駅を華麗に通過する。Instagramのストーリーズにこの車窓を投稿したので、もしかすると「またこいつは甲子園口で降りるのではないか」とか思われたかもしれないが、ご安心を。甲子園口も通過した(はず)。もっとも先述の通り、右往左往は今回無駄にならない。最寄り駅なんぞ帰りは激込みだろうし、あえて「間違える」選択肢もあった。
それにしても、まあまあ飛ばす。少し定刻より遅れていたのもあるが、100~110kmくらいは出していたんじゃないだろうか。つまりゲーム内で脳死でマスコン5でかっ飛ばしていた僕は間違っていなかったことになる。幸い踏切トラブルも起きなかった。
三ノ宮に着いた。

バス待ちの為だけに数時間を潰した思い出の地だが、この日は降りてすぐ、

誇らしいような、身が引き締まるような、

しかし嬉しい気分になった。
3.神戸・三ノ宮・元町
さて、目当ての店はどこだ?
……。
…………。
「定休日wwwwwwwwwwwww」
なにわろとんねん。
昼飯(中華街)
あまりに華麗なやらかしに我ながら草を生やすしかない。結局、生涯で三ノ宮という土地でやったことが「バス待ち」と「右往左往」だけなので大変申し訳ない気持ちである。
が、今回はすぐに切り替えて、

1駅先・元町で降りて、中華街へ行った。何となくすぐ入れそうな店に入っただけなのだが、これが大変美味かったのでよかった。ここで酔っ払っては元も子もないからと、ビールを頼まなかったのが非常に悔やまれる。
海と聖地巡礼
折角の機会なので、

港まで行ってみる。泳ぎも釣りもしないが、何故か海には惹かれるようで、こうしてぼーっと眺めるによさそうな場所を求めてしまう。気候もあいまって、実に穏やかである。
一方で、

「出てこい、ウルトラマンメビウス!貴様がこの近くにいるのは分かっているぞ!」*7
「……」
にわかうるさいよ、とでも言いたげな顔をされる。
しかし神戸はかつて、ウルトラ兄弟がその力と引き換えに超獣Uキラーザウルスを封印し、人間として暮らし、20年の時を経て復活した大超獣、またヤプール・宇宙人連合と死闘を繰り広げた場所である。かつて未熟なルーキーだったウルトラマンメビウスは、この地でウルトラ兄弟と出会い、共闘し、巨大な敵と自分自身との戦いに打ち勝ったことで大きな成長を遂げた*8。彼が今では歴戦の勇士として後輩に慕われ、教えを請われる存在なのだから、何とも感慨深い。

……と、「聖地巡礼」ができて満足したオタクは、神戸・元町を後にした。
僕の記憶している限り、日本国内で僕が訪れた多分最も西かつ南*9、また修学旅行*10以外では最も遠い旅先*11となった。ちなみに、東;宮城・松島、北;山形・酒田だと思うんだけど違うかな。
阪神電車(元町→甲子園)
ともあれ英気を養った。あとはもう「本命」を果たすだけ。


◯ぬ気で戦う。しかし必ず生きて帰るのだ。覚悟を決めて、我々は勇み足で阪神電車に乗り込んだ。
(続く)
続き
*1:正確に言うと東京入りしたタイミングで気づき購入したが、その電池すら使い果たしたという状況だった。そもそも「夜行バスなのに、午前中に出発し、昼間から東京で遊んでいる」という方が問題かもしれない。
*2:ちなみに今年の夏に東京方面へ出かけたときにやらかしました。
*4:ちなみに飛行機だが、トキエアの新潟ー神戸線は曜日が限られることもあり、今回の選択肢にはなかった。が、会社関係なく時間・予算さえ合えば次回は利用したい。
*5:鉄道縛りでも、新潟から始発の1本あとの新幹線に乗れば、理論上は12時すぎに着く。16時の開門に間に合わせるなら新潟10:28発、試合開始なら12:27発で間に合う。ただし、いずれも乗り換え時間がごくわずかなことは考慮されたい。
*6:地元で実施している、一定期間において歩数を競うイベント。複数企業・団体が職域で応募しその平均値を競うが、事業所内でも個人成績が出るので、うちの職場では順位次第で景品があるとかないとか。
*8:言うまでもなく全てフィクション。→映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』(2006年9月)。
*10:高2でグアムに行った。
*11:当時の住居を起点として考慮。