むしょくとうめいのらくがき

鉄道と酒と野球ではしゃぐ4歳魚と26歳児の気ままな放浪記とか落書き 

【虎仁朗が行く】虎の子よ上洛せよ -2018.3.11~14 京都・兵庫方面旅行(前編)【回顧】

 古都に着いて最初の目的地は、駅直結のビックカメラであった。

京都駅(新幹線には乗りませんでした)

 

0.まえがき

 

 今となっては旅先で名物にこだわらない主義(?)の僕であるが、その僕からしても頭がおかしかったと言える「旅でのやらかし」エピソードの一つである。確かに当時住んでいた町にビックカメラなんていう都会的なものはなかった(と思う)が、電気屋そのものは少し離れた先にノジマがあったし、通販も利用できる。そもそもそんなに必要は生じなかった。ビッカメ行くにしたって、京都より東京のほうが近い。その東京は、一度通ってきている。

 にも関わらず、念願かなって到着した古都・京都に降り立った僕の心境は、その趣への感動や未知への期待感でもなく、単なる不安と焦燥であった。ただあわあわするままに、折角深夜バスを降りて早朝に着いたのに、ただ右往左往しながら、時間が過ぎるのを待つ。赤新駅でキャッキャとはしゃぐこともこれではできないので、せめて電車が見える場所に行ってみたりする。223系やら、681系やらが通り過ぎていく。これは紛れもなく京都。なのにその感動はいまいちなく、ただ単に「ふへへ」と乾いた笑いが出るのみである。

 しかし、そういう苦い経験をしたからこそ、学んだことがある。知らない遠い旅先でこそ、コンビニやチェーンという存在は心強いのだということ、あとは充電器とモバイルバッテリーは必ず持っていくこと、家を出る前にも必ず充電していくことの重要性。

 これはそんな思い出深い、二十歳の記憶である。

 長いので、前編と後編に分けてお届けしたい。

 

 

 

 

 

 

1.楽しい春休みのはじまり ~0日目~

 

 ということで、時は遡って2018年の3月―大学2年生の春休み真っ最中。 

 無事(?)*1にテストも終わって進級も決まり、部活動のイベントも終了*2し、まあ解放感に満ち溢れていた時期である。

 

小泉さんごっこをする(ラーメンを食う)

 さて、諸々落ち着いたらこれをして遊ぼう!と言って、決めていたことがある。

小泉さんごっこ(アキバの「野郎ラーメン」)

「そうだ、アキバでラーメン食べよう」 

 

 というわけで、まだ深夜バスまで圧倒的に時間があるというのに、昼からもう山梨を脱出する。旅行は2泊3日、なのに「計4日間脱都留します」とかツイートした記憶がある。誰が言い始めたのか分からないが、天然の要害であるあの町では「脱獄」が洒落に聞こえないものだった。

 果たして3~4時間後―そもそも東京までは鈍行オンリーなら2時間以上かかるし、何故か持参していたキャリーケースの預け先を探しては右往左往、目的地が見つからずに右往左往、そして目当てのラーメン屋はピークを過ぎても行列で、ようやく目の前には目当ての丼が置かれた。当時鑑賞していたアニメ*3に案の定影響されたものだが、同時に好みも覚え始めたころかもしれない。

 

尽き始める電池、ビッカメ、余る時間

 ラーメンは美味しかった。だが問題がある。0日目にして汗だくになっていることが、ではない。お金も比較的この頃は余裕があった。この時のために貯めたので、それはそうである。東京に出てきて、駅メモも捗っている。

 

 ……嫌な予感がして、ふと、携帯を見る。

「バッテリー残量が少なくなっています?」

 おお電池よ、尽きてしまうとは情けない。

 

 まあ、それを見越してのバス移動である。

 この2か月前ほどに発見した事実だが、最近の高速バスの座席には充電コンセントがついているらしく、長旅だからといって、駅メモをしていても尽きる心配がない。これが鉄道ではそうもいかないのだ。新幹線や特急で座席のコンセントがスタンダードになるのは、もうほんの少しだけ後の話になる。

 というわけでしばらく携帯を我慢する。空はまだ明るい。バスの出発は22時。なんでこんなに早く出てきたのかはさておき、泊めてもらう友人への土産を探す。

 そのついで、時間つぶしに寄ったのが、ビッグカメラAKIBAであった。適当に店内をうろついて、

「この機会に買っておくか」

 と言って、モバイルバッテリーとやらを生涯で初めて買った。ついでに持参し忘れていたUSBケーブルも買った。ついでに、

「なんか充電できるらしいやん、しておくか」

 と言って、充電スポットみたいなところで充電しておいた。とてつもなく心強いオアシスである。ついでに、

「なんかかわいいキャラいるな。……アキバたん?」

 と言って、その時は素通りしたんだったかな。しかしビッカメはいざとなれば充電出来て、かわいいマスコットがお出迎えしてくれる電気屋である、というイメージを定着し、あとは今度こそ、意気揚々と旅行の目的地へ―。

 

「そうだ。京都、行こう。」

 渾身のドヤ顔を後悔するべきである。

 

 

2.(充電)3%から始める京都旅行 ~1日目~

 

瀕死の尻と電池

 翌朝早朝6時前、京都駅前に到着。

ついに京都到着

「ケツいてえ」

 それはそうである。

 

 よく帰省でお世話になっているピンクで顔覆えるタイプのやつとか、3列で独立のやつが来ると思っていたが、大間違いであった。というより、単に高速バスと言ったら2×2列の椅子で、倒せるだけまだマシ、っていう感じのやつである。ここは金をケチるべきではなかった、と後悔した。

 それでも隣さえいなければくつろげるのだが、このバスの終点は【大阪・USJ】となっている。僕の隣にも例外なく、ユニバだウェーイ!でテンションMAXな茶髪の学生が乗ってきた。走行中にしっかり寝ていただけマシである。……なんで寝れるんだ。羨ましい。僕はちっとも寝れない。狭いのと温度調節もそうだが、座面が固いのだ。

 

 そして尻以上に瀕死だったのは、

「残り3%wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

 スマートフォンである。

 

 僕は絶句した。何これー!?である。ナニコレ珍百景である。どうせなら観光を始めてからそういう珍百景にも絶景にも出会って絶句したいところだが、いかんせん「充電するためにあえて高速バスを選んだ*4のに、スマートフォンを見たら充電が瀕死だったので絶句」なため、何とも情けない。ちなみに、バスの座席にコンセントがなかったのか、充電器やケーブルの不適合により充電できなかったのか、はたまた充電できたけどもうなくなったのかは、今となってはわからない。

 まあ、こういうときのためのモb……

 

「モバイルバッテリーももう電池ないwwwwwwwww」

 

 僕は再び絶句した。何これー!?!?である。昔の自分にはつくづく、貴重な絶句の機会をこういうしょうもない場面で使わないでほしいと思うわけだが、今回も「買ったばかりのモバイルバッテリーがどういうわけかもう電池が無くて絶句」なため、とっても情けない。

 

 かくして僕は早朝の京都の町をしばらく彷徨うことにした。と、あるものを見つける。

「駅前にビッカメあるじゃん」

 一筋の光。しかし、

「まだ開いていないwwwwwwwwwwwwwww」

 何時営業開始だったか忘れたが、朝7時にもなっていないのでは当たり前である。そもそも、こんなに早く到着する必要はあったのだろうか。

 

最初はビッカメに行きたいです(切実)

 幸いデジタルカメラを持っていたので、それを手に散策することにした。

確か東寺(教王護国寺

昔走っていたらしい路面電車

どこだっけな

確か西本願寺東本願寺のどっちか(←ごめんなさい)

地名に感動するシリーズ(『きんいろモザイク』の登場人物)

置物だったのかホンモノだったのかわからない鳥

 京都と聞いて思い浮かぶのは、歴史ある寺院や史跡、及び街並みだろう。「舞台から飛び降りる覚悟」の清水寺鹿苑寺金閣に、慈照寺銀閣真宗大谷派東本願寺と、真宗本願寺派西本願寺。立派な塔を見つけて、ついうっかり「鐘が鳴るなり……」*5なんて言いそうになった教王護国寺。あとは幕末の動乱の舞台の一つ・京都御所もあるし、二条城もある。伏見稲荷大社もある。

 うち見ておきたかった京都御所銀閣には、このあと自転車を借りて見に行こうと決めた。なんとなく川沿いを走ったら気持ちよさそうである。しかし、レンタサイクル屋の開始にしたってまだ時間が早すぎるし、

何よりここに用がある(こちらはビックカメラ京都店の「京都たん」)

 何よりビッカメに用がある。ちなみに面白いのは営業開始まで待って、充電できたらまた携帯を取りに戻らねばならないことだ。京都まで来ておれは何をしているのか、と思ってもみたが、だって住んでいる地域にないんだもん、と言っておけば通用する。アイラブ田舎、アイラブビックカメラ。京都たんかわいかったです。

 

京都でもやっぱりなんか食ってるな

 というわけで前途多難な始まり方だったが、何とか僕は初日の京都を自転車とともに満喫した。銀閣で頂いた抹茶ソフトの味わいには感動したし、鴨川沿いのサイクリングは本当に気持ちよかったし、地味に電動アシスト自転車というのに初めて乗ってその高性能に感動した。また乗りたい、電動自転車。

 当時好きだった小説のモデルとされたという茶店にも行った。実のところ真偽は不明である。且つ、憧れはあったけど喫茶店通いする習慣はなかったし、コーヒーを嗜む大人な味覚も持ち合わせていなかった。メニュー表の何が何なのかわからなかったが、カフェラテとケーキは美味しかった。大量の本が置いてあったが、待ち時間に読んだのか、はたまた読んでいいのか分からないまま読めずにいたのかは、わからない。

銀閣

かなりうまかった銀閣の抹茶ソフト

京都御所

岡崎琢磨『珈琲店タレーランの事件簿』のモデルとなった説が高いとされる「カフェ・ビブリオティック・ハロー」 かなりうまかった

鴨川沿いをサイクリング

京大のあれ

 ぶっちぎりでインパクトが強かったのはあのタテカンだった。大学そのものの規模といい、思想や主張といい、全てにおいて「なんか負けた」という気になった。

 このあとは叡山電車沿線の友人宅に泊めてもらい、近くのラーメン屋で夕食とした。

かなりうまかったラーメン

 かなりうまかった。こいついつも何か、特にラーメン食ってるな。

 

 ちなみに折角乗ったのに叡山電車やら京阪電車やらの写真を何も撮っていないが、当時はまだ「駅メモer」でこそあれ、「鉄オタ」として復帰はしていなかったからである。これが2日目以降の事件(?)も合わさって、「やっぱりおれは鉄道が好きなのだ」と思うきっかけにもなったかもしれないのだが、ともあれ、リベンジはしたいところだ。

 

 

3.まとめ?&おまけ

 

まとめ?&次回予告

 

tomo16change-up.hatenablog.jp

 

「チェックインし忘れたアアアアアアアアアアアア」

「写真撮り忘れたアアアアアアアアアアアアアアア」

「都会ってか歓楽街こっわ……」

「スーツケース入らないとかある……?」

「小銭が足り~ん」

「甲子園口トラップ~~~~」

「チェックインし忘れたアアアアアアア(二回目)」

 前途多難ですね。

 なお、今も大して成長しとらん模様。

 

 

おまけ(現代)

「折角の三連休なのに今更アレになったわオワタ/(^o^)\」

 Twitterで呟いた通りですが体調はほとんど問題ありません。食欲もあるので余計にツラゲです。

 皆さんもご自愛ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:なお再履修していた外国語をまたも落単するなど、成績は決して良くなかった。なお評価の怪しかった別科目について「評価調査」(=抗議)をしたところ「お話にならない」と一蹴されたのも同時期である。

*2:所属していた軽音部では、2個上の学年の卒業ライブ=「卒コン」が例年2月中~下旬に行われ、代替わりした2年生が主に運営を行っていた。ちなみにこの年は中日と搬入出を除く10日間をいずれも丸一日規模で開催、そのうち自身の出演するバンドは1つのみだった。

*3:TVアニメ『ラーメン大好き小泉さん』(2018年1月)。

*4:もちろん金額の理由もあるが、今考えると0日目にアキバ観光したぶんを充当すれば新幹線に乗れたような気がする。

*5:法隆寺奈良県生駒郡