ゴールデンウィークの締めくくりも、相棒・マスコロとドライブへ出かけた。だが、やっぱりご機嫌斜めである。
1.どうしてそんなにくいしんぼうなんだ
車と魚を警戒する猿
7日は旧赤谷線沿いを走る県道14号から阿賀町・三川に抜け、鹿瀬、芦沢高原、早出川をまわった。
ところで290号や49号などの国道でも、山に近い地域では野生動物に遭遇する可能性が高い。特にサル。平日午前中によくダム巡りをしている母曰く、向こうも学習し警戒しているから車通りのすくない時間帯はよく道を横断していたり、道端に鎮座してこちらに眼を飛ばしている、とのことだ。メンタルは強いのである。
だが、僕がドライブで山を走っても、あまりサルやシカには出くわさない。
それが口をあけて睨み返している魚を警戒して、という理由だったら草生えるよね。……そんなことを相棒に話したら。
「お腹空いた。食べに行きたいから降ろして」
「食べちゃいけません」
「お腹が空いて死にそうなんだけど?」
うぐっ……そう言われてもなあ……。
くいしんぼうのマスコロちゃん(絵本の唐突な回顧)
こんな茶番を繰り返していると、昔『くいしんぼうのあおむしくん』*1という絵本を読んだことを思い出した。
或る日、空色の変な虫=あおむしくんが、自身の帽子に虫食い穴をあけている。そのことに気付いた主人公・まさおが、そのまま連れ帰って餌を与えるところから物語が始まる。
帽子を食べる悪い虫、とまさおに言われてしまうあおむしくん。その気弱そうな表情、「おなかがすいたよう」という純粋すぎる欲求。「ごめんねえ」「しにそうだったの」という弁明。……チョウ目の幼虫を指す「あおむし」という呼び名もあって、幼さを感じさせ、憐憫の情を誘うキャラクターである。
だが表紙絵は、空腹で気弱でかわいそうな幼虫の「あおむし」が、まさおを背中に乗せ、あろうことか道行く人々に見上げられながら、住宅街を闊歩している。いくらまさおにご飯やおやつをもらってもなお、お腹が空いて死にそうなあおむしくんはやがて……。
「美味しそうな幼虫だ。捕食するぞ~」
違うでしょう。あと本をかじらないでください。偶然にもマスコロは、あおむしくんのような青い身体をしている。だが一致しているのはそれだけで、見開いた眼、大きく開いた口はむしろ、全てを喰らいに行くような強固な意思を感じさせるのだった。
花が団子?(チューリップを食べるな)
連休中はわりとよく晴れて、最終盤の土日も夏の装いをした空が広がった。写真を撮っていると、空と同じ色の身体をしたうちの子が、いっそう活き活きとして見えるのだった。
芦沢高原ハーバルパーク*2や、長岡にある越後丘陵公園では、チューリップが花を咲かせている。色とりどりの花を眺め、見渡せる場所から山や平野を眺めた。先述のサル以外にも、獣の屍に遭遇し、自然の驚異を改めて感じたりした。
「ゴールデンウィークたのしかったね!……ん?」
ベンチで休憩して、自然を感じながらおやつを食べたりもした。きっと満足してくれたはずである。……が、丘陵公園をあとにしようとしたら、
「美味しそうなお花~」
また大きな瞳でじーっ、と見て、大きな口をぐわーっ、と開けている!
お花食べちゃいけませんよ、と制すると、指にガブリと噛みつかれた。あれえ、パンもコーヒーも与えたというのに。これでは花より団子どころか、花こそ団子、ってなもんじゃないか。
「ばかばか、どうしておまえはそんなにくいしんぼうなんだ!」
だが、喚いても「あおむしくん」のような気弱そうな顔はない。そこには強かに、じろり、とこちらを見る、大きな目があるだけだ。
「それはご飯が少ないからです。ケチらないでください」
はい。
ケチっているつもりはないが、確かに店での食事やお弁当などを最近敬遠している。たまにある「夕食各自」デーで食べるのはもっぱらカップ麺やカップ油そば*3。あれは何度食っても飽きないが、そろそろ新しいお店を開拓したい気持ちもある。
丘陵公園に沢山出ていた屋台も全部おいしそうだった。次のゴールデンウィークが果たして休日になるか否かはこれからの取り組みにかかっているが、どちらにせよ食べるものをケチらない生活には少しずつなっていたい、と目標を掲げる次第である。
2.おまけ(ギャラリー)
7日(鹿瀬~芦沢高原~早出川)
8日(長岡・越後丘陵公園)
おまけのおまけ(インスタもよかったら見てね)
ブログに書いてない行先や載せきれなかった写真もあるのでよかったらインスタも覗いてくれると嬉しいです~~