この年末年始も沢山酒が飲めて嬉しい!
姉の職場関係の方が沢山差し入れてくれるらしく、自室に日本酒が余ってしまう……ということで、帰省の折に持ってきてもらった。おかげで冷蔵庫はビール缶、キッチンはワイン瓶、廊下には日本酒の外箱。
ここは酒店か、あるいは飲み屋か。まあ我が家のことだからすぐ無くなるんだろうなあ……と思いながら、大晦日を迎え、そして新年を迎えたわけである。果たして足りたのだろうか。
外で忘年会をやるぞ、と言われ、家族でお店にも行ってきた。外では飲んで~、家では飲んで~。嗚呼、きょうも良い気分!中央区にある料理店で、個室を貸し切って二時間飲み放題のプランだった。生ビール、地酒、カシスオレンジ、カシスグレープの順に頂き、蟹や刺身・すき焼き……色々頂いてきた。どれも美味しかったが、全員酔っぱらって笑い転げてばかりいたので味は正直覚えていないんじゃなかろうか。僕も自信がない。
ところでお店のメニューにはワインもあったが、その時は注文しなかった。
クリスマスには例の如く「ワインパーティー」なる家飲み会*1が行われた。
おいしかった。ラベルに、
【山梨産】
という記載を見つけるとうれしくなる。これが郷土*2の誇りだ。
僕はワインが好きだ。
といっても辛口過ぎるものは飲めないので、自分で買うときは比較的かわいらしい文字で「甘くておいしい♪」と書いてあるものばかり選んでいる。だが「ワインパーティー」で飲まされるものはもれなく辛くて、渋い。訳も分からず、
「なんと上質な……」
とか感想を言ってみるのだが、本音としては安くてもいいので甘いものを仕入れて欲しいところだ。
赤か白か、と言われれば赤。ちなみに作法知らずと言われるのを承知で言うと、赤だろうと冷やして飲むのが好きだ。こうするとほぼジュースに近い感覚で、さらに美味しく頂くことができる。人の趣味や好みにいちいち口を出してくるような親父がいる皆さんにはおすすめしない。
しかし問題がある。
先のクリスマスの晩のことだ。22時くらいから飲み始め、日付が変わるまで酒豪どもにそこそこ大量のワインを注がれ、あるいは菓子を食わされた。0時半くらいになり、相棒の2歳魚共々酔っ払い、もうあとは死んだように眠るだけ―と思って、ふらつく足取りで布団に倒れ込むのだった。
「……寝れん」
なんということだ。30分、1時間、2時間と経っても、全く眠れる気がしない。寝返りの向きを変えてみても、仰向けやうつ伏せになってみても効果はゼロ。ためしに一度起きて照明を付けてみると、脳味噌はしっかり疲れているのだが……。
おかしいな。まあこういう時は日記でもつけて、時刻表や雑誌を読むふりをしておくのが必勝法だ。良い感じに瞼が重い。よし、今なら簡単に落ちれるはず―。
「…………ぜんっぜん寝れん」
何故??
隣で眠っていた魚を抱きしめて、強くうずくまってみる。まるで「こわくないこわくない!」と言いながら怖がる子供のようだが、無理やり眠ろうとする時にはありがちな体制だと思う。ところがこれも効果は無かった。
「……寝付けないの~?」
「ごめん、起こした?」
「ん~ん、ぼくも寝れない~」
そうかお前もか。本当に何故なのだろう。再び部屋を明るくすると、掛け時計の針がはっきりと見える。
「……3時半????」
大量飲酒後に寝ずに迎える時間ではない。それどころか、時計を見て意識も完全に醒めてしまった。とっくに酔いつぶれて眠っている計算は、完全に誤りとなった。
以前も同じように2時間ほどの家飲みで赤ワインを数杯頂き、その後布団に入っても一睡もできなかったことがある。酷い頭痛が眠らずして冴えていったあの感覚。2%や3%のチューハイでも1缶で潰れることはよくあったのに、何故赤ワインで完全覚醒してしまうのだろうか。
故に先日の居酒屋でワインを頼まなかった僕は、主にカシスの恩恵で帰宅後たいへんぐっすりと眠ることができた。まあ、帰宅するまでの時間で酔い自体は醒めてしまい、寝付くまでに多少の時間は要したが……。
難しいな。ということで、年越しで飲んでいる時に家族に話してみた。
「俺ワイン飲むと眠れないらしくて……この前の時も3時半過ぎくらいまで眠れなかったんだよね」
「ほう、何故だろうねえ。単純に量が足りないんじゃないのかい。もっと飲みなさい」
「これは酒豪の発想」
「ところでおまえ、そのパーティーの日って何時に起きたんだい」
「……11時半くらい?」
「昼じゃないか」
ううむ。人間、やはり早く起きるに越したことはないらしい。ただ、それを機に今年の目標を【早寝早起き】などと設定するつもりは、毛頭ない。