むしょくとうめいのらくがき

鉄道と酒と野球ではしゃぐ4歳魚と26歳児の気ままな放浪記とか落書き 

とっておくほどでもない話を三つほど(英訳:I am free.)

今週のお題「最近あった3つのいいこと」

 

 

1.横浜DeNA・桑原外野手のファインプレーを観た

 

 金土日と予定されていた神宮球場でのヤクルト三連戦だが、色々あって土曜日と日曜日が中止となった。

 むしろ双方のチーム状況を考えると、「1戦のみで済んだ」と捉えたほうがいいだろう。 金曜日のゲームこそエース・青柳晃洋の完封で勝利を収めたものの、リーグ戦再開後は決して「波に乗っている」とは言えない。ましてヤクルトが相手なので、1勝2敗なら上出来だろうと思っていた矢先であった。まあ「不戦敗(or勝)」ではなく中止なので、後々どのみちやらなくてはならない、ということなのだが……。

勝敗を左右したビッグプレー

 ともあれ贔屓の試合が無いので日テレの巨人戦をつけた。横浜との三連戦はいずれも大接戦となった模様だ。横浜1勝の1引き分けで迎えた第3戦、3点を一発攻勢で追いつかれた横浜と、以降の好機が続かず追い越せない巨人という構図で、4対4の同点で試合は8回裏へ突入した。

 横浜はセットアッパー・エスコバーをマウンドへ。だが巨人軍はエスコバーを攻めて、2死満塁*1とチャンスを拡大。好調の2番・吉川尚輝に打席を回す。

 驚異の粘りを見せた重信同様、吉川も9球目をセンターへはじき返した。低い弾道で、センター前へのタイムリーヒットか……と思われた―が、センター・桑原将志の決死のダイブが実り、センターフライで3アウト。ピンチを無失点で凌いだ横浜は延長10回、佐野恵太の犠飛などで計4点を奪って突き放し、このカードを2勝1分けで終えた。

後ろに下がりたい本能、プロのポジショニングと一歩目

 あのプレーに対する賞賛として、やはりその「勇気」に対するものは多く見受けられた。桑原と言えば攻撃面でも気持ちを前面に出してプレーする選手である。まして、抜けていれば3点(吉川の足なら4点?)入るという試合終盤・同点の状況下で、迷わず飛び込んだのは、彼の闘志・勇気が成せる業だろう。

 僕もTVの前で「クワの守備すげえ!!」と素直に震えた。野球ファンとしてもそうだが、プレイヤーの端くれとしても刺激を受け、またとても勉強になることが多かった。

 自分でプレーする時、僕は守備位置も打球判断も、つい後ろに下がってしまう癖がある。頭上だけでなく横(左中間・右中間・両ライン際)のケアも必要で、抜ければ誰も守っていないから後ろには逸らすな!と教えられるわけだ。それはそうである。頭上を破られた瞬間の「外野が悪い」という空気感には耐えられない*2。また僕が「下がって追いかける」のが苦手という特性も手伝って、再び現役に戻った今は定位置よりかなり後ろを守ることが多い。

「1点でも勝ち越されてはいけない」場面での、配球・打者の狙いを読む

 さて、8回同点の二死満塁で、センターが考えるべきことは何か。

 守備全体で言えばもちろん1点も与えてはいけないのだが、外野手にとってそれはどうすることもできない。したがって外野手は「その次の1点」、つまり2人目=二塁走者を本塁に行かせない工夫が必要だ。定位置よりは前で守るのがセオリーである。……僕がよくやってしまいがちなミスは「やっぱり長打が怖いから下がる」こと。何も、単打で2点入るから良くない、ということだけではない。

 打者の立場なら、逆に1点勝ち越せばいいと思うはずだ。ましてあれだけのスピードボールを持っているエスコバーだと、まあ「逆方向へシャープに」と意識するだろうし、あるいは引っ張ることが難しいと考えるだろう。ここで頭上を抜かれるような大飛球を打たれるのなら、それは投手の責任を追及するべきだ。

 桑原が前進守備を敷いた根拠としては、セオリー以外にエスコバーの速球の余力と、巨人の打者(特に左打者)の対応を見てのこともあっただろう。コメントでは「重信のヒットも伏線に……」という見方もあった。同じ左バッターである吉川に対する打球方向・角度のイメージがついたのかもしれない。重信は最終的にヒットを放ったが、エスコバーの速球はそう遠くへは飛ばせない、という見方もできたかもしれない―捕手の指示以外にも、野手のポジショニングは意識・無意識問わず様々な計算から成り立っているのだ。

「下がってワンバウンド」は堅実なプレーにはあらず

 だが、低いライナー性の打球は、伸びるのか落ちるのか、というところも判断がつきにくい。多少守備位置を誤っても、高く上がったフライなら打球を追う余地がある。ライナー性の打球では、それができない。

 こういうとき、選択肢として浮かぶのは「下がってワンバウンドさせて確実に捕球する」だ。外野手は後逸するな、後ろには誰もいない―至上命題を守るために、本能的に下がってしまうわけだが、むしろ「堅実」とは言い難いのではないか?……桑原の守備を見て、そのように感じた。

 下がってワンバウンド捕球して長打を防ぐ*3。だが、弾ませた打球が頭上を越えていったら話にならない。乾いた固い土のグラウンドではそれが顕著だ。昨年7月も、センターを守っていて、低弾道のライナーに対してワンバウンド捕球を試みたが、跳ねたボールが頭上を越えていき、ランニングHRとなった*4プレーがあった。

零れた時のリスクを抑える(カバーの重要性)

 大してこの前の桑原はどうか。飛び込んでダイレクト捕球を狙い、成功。だが、仮に失敗でも、跳ねて上がっていくボールに比べると、落ちてくるボールの方が身体のどこかに触れる可能性は高くなる。グラブに当たって零れた、というならその零れ方次第では1点で済む可能性もある。またセンターなら自分が飛び込んでもレフト・ライトがカバーに走ってくる(はず)だ。

 こう考えると、確率の面でも「飛び込みダイレクト」のほうが良いのではないか?と思った。僕がセンターではなくレフトだったとしても、どちらかが躊躇なく突っ込めばもう片方も迷わずカバーに走る。躊躇のないプレーは、大抵は次の行動を明確にし、気持ちの整理も付きやすくなる……はずである。

 

 どうしてもプレー中は「最悪」を考えて動いてしまうもの。2つより3つ、3つより4つ、あるいはその後に待ち受ける野次や、そもそも「抜けていった打球を追いかけたくない」(体力・絵面の二つの意味で)という恐れから、後ろへ後ろへ、と下がってしまう。

 僕はあの試合の流れを変えたともいえるビッグプレーに対し、計算された守備位置・守備範囲・勇気などいろいろな要素での「プロフェッショナル仕事の流儀」を見た。だが同時に、「突っ込んだ方がかえって堅実だよ」と思ったので、それを証明するためにも落としてほしかったなあ、なんて考えてもみた。 

 

 

2. 単発のバイトが楽しかった

 

 つまり暇だったのだ。

 実はお金がないこと以上に良くないのが、このスケジュール帳だけではない「空白」である。習慣づいていたものが失われて、ぽっかりと穴が開く、なんて表現もお馴染みのものとなった。

 この前も話したかもしれないが、外に出て他人と会話しないと脳味噌は腐ってしまう。そういう意味では今回ありがたいことに、単発ながら投票所の会場案内のお仕事を頂戴し、わりと充実した2週間近くを過ごすことができた。

 久しぶりに家族以外の他人と会話するのはめちゃくちゃ面白かった。人間関係の複雑さ、面倒臭さが、まあどうせ短期の仕事であるから面白おかしく眺めていればいいだけである。これがある程度期間が長くなってきて、近しい関係になってくればくるほど面白くはなくなる。たまに会うとか1か月で入れ替わる(解散する)とかのほうが、関係性としては良いのだと思う。

特に面白かった・良かったこと
  • 書類にある「以下の事由に該当する見込みです。~以上真実であることを誓います」という文言に対する「”見込み”に”誓う”とは何事だ。日本語がおかしい」というクレーム。ちなみにあれ、あくまで「嘘は言っていない」という程度のものでしかないので特段おかしくはない*5と思われる……が、客の気持ちもよく分かる一幕であった。なお、書類には事前に全ての必要事項の記入が成されており、義務を全うした上での主張だったわけである。律儀かよ。
  • 「会場内撮影禁止の法的根拠」*6を延々と問うてきたおじさん。……だけならまだしも、同伴してきた奥さんらしき人のすっごく申し訳なさそうな顔。
  • 最終日のシフトに入っていることを告げると、市の臨時職員にめちゃくちゃ心配される。なお、市の臨時職員は最終日に大半が休む*7
  • 別地区のスタッフに「ちょっとボク~!!」と呼ばれる*8
  • 何故か毎回のようにお菓子をもらって帰る。
  • 最終日に接客について「滑舌も良くスムーズだった」と褒められる。
  • 「来年も是非来てください」と言われ困惑する。楽しかったけど、来ずに済むような状況に色々となっていたいものである……。

 

 

3.デッカー1話が激アツだった

 

m-78.jp

 うおおおウルトラマンデッカー!!新たなる光!!!

デッカーは「ニュージェネレーション・ダイナ」にはあらず

 今作は「ダイナ」へのリスペクトや「トリガー」からの継承、また映画『シン・ウルトラマン』公開後初のTV作品となっており、それゆえ期待値は相当高いものと思われる。ただし、「NEW GENERATION TIGA」と銘打った前作とは異なり、デッカーはあくまでも「ダイナと”よく似た姿”のウルトラマン」だという捉え方のようだ。

 確かに「ティガ」から「ダイナ」への継承の際も、その世界観をより分かりやすく明るいものに……良い意味で”単純””シンプル”になったように思う。まして前述のように銘打たれた「トリガー」は、「ティガ」の世界観と自世界の長い歴史において、それぞれ辻褄を合わせなくてはならなかった。

 結果として「トリガー」の世界は劇場版も含めて形になったとは思われるが、関係性を匂わせた「ティガ」が結果として「その世界から迷い込んできて、良く知っている人物がいる」「偶然現れて共闘する」というのみにとどまってしまったことが、少々残念だったとも言えてしまう(まして、2人の関係性が視聴者の想像に委ねられるのみになってしまったことも、である)。

愚直にウルトラシリーズとしての王道を進む話が好きだ

 その点、まあ悪く言えば「デッカー」に関しては「姿は似ているけど期待はしないでね」とも聞こえてしまうけれど、これで「トリガー」から数年後が経過した自身の世界観を矛盾させず成立させること、またウルトラシリーズとしての見応えを追求すればいいわけである。

 且つ、「ダイナ」があらゆる世界を今でも飛び回っているという点を考慮すれば、ある日ポッと現れて助けに来ました~、なんて言ってもそんなに矛盾は生まない。ただ、ダイナに限らず、「ここで最近話題のウルトラ戦士の紹介ですぅ」なんていう参加の仕方だけは絶対に避けて欲しい。懸念となる戦士*9が1名……。

 

 まあ1話、及び次回予告を観た感じでは、新しいウルトラシリーズの1話としても、単話としても、前作からの継承としてもめちゃくちゃ素晴らしかった、と思った。きわめてシンプルに、ド直球で、王道で、激アツなウルトラマンになってくれるだろう―そういう期待をしている。

 あと、「トリガー」に関しても、やはり後継となる作品において何かしらの”リベンジ”の機会が与えられて欲しいな、とは思っている。「ティガ」の時と違い、”誰でもなれるわけではない”側面を持つため難しいだろうけど、物語としては一度完結しても、どこかで戦う姿を見たい。……主にこう、基本形態や必殺技の扱いという意味で、である!!!

 

 

4.おまけ(まとめ)

 

 つまり暇は良くないので早く何とかなるといいなっていう感じでした。はい。

 あと来週は創作(※イベント応募作業)の為お休みします。

 

 

 

 

*1:2死を取られるも、8番中山礼都の中安打、9番重信慎之介が粘って16球目を左中間へ安打、代打石川慎吾が四球。

*2:中継時に内野手が突然スルーして結果暴投になる、などもある。たまったものではない。

*3:頭上を抜かれなくても、打者の走力で長打にされるケースはある。

*4:当時の記録がどうなったかはわからないが、グラブに当たらなければ失策は記録されないことが多い。投手としては自責点にされるわけであるから「そうか、そう来たか」な案件である。

*5:宣誓し投票する日の日付を書いたので、この時点で嘘は言ってません、と言えれば良い気がする。まして日本には「予定は未定」という素晴らしい言葉もあるのだから。

*6:その法的根拠とやらも、ちゃんと調べればありそうだが……どうなんだっけな。いずれにせよ、僕としては隙あらば使っていきたいフレーズとなった。

*7:日中は2人いたが、夕方以降は僕含め全員派遣スタッフだった。

*8:用件は「別なスタッフの言動」に関して「もっとあの人こうしたほうがいいよ」というものだった。大変勉強になるお話である。

*9:つまり「トリガー」における「リブット」である。結果としてストーリーに噛み合ったと言えなくもないが……。