折角の月曜日が、また眠気・頭痛・胃腸の重い異物感・訳もない悲壮感……に苛まれて終わった。
アラームをかけずに寝ると10時間も11時間も眠れてしまうこの身体のメカニズムが、いよいよ謎に思えてたまらない。正確には途中―例えば午前三時に入眠して午前七時半に目が覚めて、すぐにまた眠りに落ち、十時半にまた覚醒、トイレに行ってまた眠る、というように、ずっと眠り姫ならぬ眠り爺であるわけではなく、「起きたが眠い」な状態を繰り返す。
気が付いたら正午を過ぎ、昼下がりという時間に布団から出て、また眠くなる。世間一般でいう「月曜日」との対比もあるから、なおのこと自身の社会不適合ぶりが浮かび上がる。……いや、そうはいっても施設自体が休みと定められている以上、正当に休むべきである。決して怠惰ではない、これはただの休日!
それに、先週はただでさえ適性のない工場の荷卸しが、ある日は開始1時間半以上遅れ、次の日は40フィート×2本を2人でやったりもしたのだ。前職で(パートだったし事務所に殆どいなかったけど)事務職をやっていて、職業訓練を受け、本業(つってもバイトだけど)でも一応事務職をやっている人間に、例えば同じような事務・受付の現場をキャンセルしてまで荷卸しや集荷をやらせる事情は、登録している派遣会社の置かれている事情なのか、それとも僕のスペック不足なのだろうか。電話が鳴って、甘ったるい声で「明日お願いできませんか?ぴえん」みたいな依頼が来るたびに、どこかの血管がブチ、と音を立てる。断らない、断れない自分が本当に嫌になるし、本業(と勝手に認識している)では案の定ポカを連発した。いっこうに戦力になれている気がしない。来週、再来週の月曜日、シフトボードはナントカ工場の業務内容不明で潰れている。次に営業担当から電話がきたら、とりあえずささやかな抗議として「ぴえん」と言いたい。
……あれこれ言い訳を重ねてみたが、虚しいだけである。まさに虚空であり、虚無であった。壁打ちテニスのように独り言を虚空に向かって放ち続け*1、春のBAN祭りの主催者に綺麗に忘れられるだけである。
普通に寝すぎて余計に頭は痛いし、空腹になった。朝食用のチーズドッグと目玉焼きを、カフェラテと一緒に頂く午後一時。日はもう高く昇っているが、僕の休日はだいたいここから始まる。
午後三時、散歩に出た。用事でATMをめぐり、図書館で本を借りるだけでも結構な歩数になるし、多少は気分転換できる。たまに微量の水分が降り注ぐが、晴れ間が少しでもあればこの街では快晴と言える。
おやつを買って、一区間だけ列車に乗った。駅構内はテンションの高い高校生で溢れていて、なるほど、もう2月なのだったと理解した。日常の一コマの中に、ギャハハハ!と笑ったり叫んだりできるシーンがあることも、そのうち過去になり、記憶になる。……消したい記憶のほうが多いのに、それはGV-E400の轟音でもなかなか塗り潰れてはくれない。
午後六時半、帰宅。程なくして夕食を食べ、皿洗いをこなし、気絶。入浴は午後十時半くらいになった。上がったら入念に体をほぐす。土曜日の自主トレで消耗した各部位から、激しく抗議の声が上がっている。
「どれだけ前でリリースしているんだ!」という右肘。「身体開いてるし突っ込み過ぎだ!腕と腰回転の乖離だ!」という脇の下。何より「間隔を空け過ぎだ!」という叫びが、全身から聞こえてくる。これでまた次回が三か月後とかになってしまう可能性もあるのが実情だが、そうなるとまた全てを忘れてしまう。それはそうと、この冬季でも天候を気にせずキャッチボールやトス打撃がおこなえる練習場の存在は、とてもありがたい。
先週から、何か一つでも僕を変えられたか?という問いを、この駄文を書きながら思って今日は終わる。といっても、しばらく休めないという事実から逃避したいので、布団に入るのは午前二時を過ぎるだろう。それでまた虚無と草にまみれた明日、明後日、一週間を繰り返すわけだが、知らない。
捕手を座らせて投球し、図書館で本も借りた。少しは変わったのだ、と思うことにしておく。