むしょくとうめいのらくがき

鉄道と酒と野球ではしゃぐ5歳魚と27歳児の気ままな放浪記とか落書き 

【マロが行く】華やいだ街で、密と彩と憧れを -2023.8.20~21 首都圏遠征

 連休を使い、東京方面へ遊びに行くことにした。

海(と橋と工業地帯)を見せました

 

0.序

 

 野球で使っているグローブが壊れてしまったため、代替機を買う必要がある、ということを先日(先月?)お話ししたと思う。ただ、速やかに、といっても頻繁に買い替えるものではないため、妥協したくないなあ、良いものが欲しいなあ、なんて思っていて、実はもう何年もサイトや実店舗とにらめっこを繰り返しているのだが、どうしても地元だと品揃えが限られる、でも実際に手にはめてみたい、手にはめることで「ピンとくる」感覚のもとで買いたい、みたいなものは、やはりあると思う。僕はある。それも、例えば壁一面に所狭しと並んでいる選択肢に、目移りしたりしながら……。

 というわけで。

「マスコロ、東京行くよ」

「判断が遅い」

 はい。

 

 ともあれ東京だ。確かに大義名分は野球用品の買い物なのだが、自チームの活動参加ではない完全プライベートで、県外、首都圏方面へ遊びに行くのはもうコロナ前のことになるだろうか。赤新駅採取に、バラエティ豊かな10両編成越えの電車。やることはたくさんある。

 一泊二日あっても足りない位だとは思うが、切符も買い、ホテルも予約し、準備は万端だ。My new gear...がてら、鉄分まみれの休日を楽しんでいこう。

 

 

 

 

 

1.東京行きたい、過眠と悪夢からは覚めたい/新津・新潟→八王子

 

新津(9:18発)→新潟(10:28発)→大宮(12:00?着)/信越本線上越新幹線

 というわけで確か10時ちょっと前くらいに新潟駅に着いた。

新潟駅E7系が並ぶ 左の「とき316号」に乗車します

「誰が準備万端だって???????????」

 本当にすみませんでした(ガッツリ謝罪)

 

 

 お察しの通り、案の定寝坊した。乗る予定だった列車の発車時刻の30分ほど前に二度寝から起床し、なおも眠かったので諦めて三度寝すらかますというゴミクズっぷりは、言うまでもなく4歳魚の逆鱗に触れる。お前も大口を開けたまま寝ていたではないか、という反論は通用しない。しかし二度寝中に見るのがすこぶる悪夢で、起きても悪夢だから、どうやっても悪夢である。

 シンプルに出発・到着が遅れる以外にも問題はあった。経由駅である。ダイヤの都合上、本来の行程だった「長岡経由」*1にすると時間がかかってしまうため、「新潟経由」に変更することとなった。差額を支払い、且つ新潟ー長岡分の特急料金を買い足すことで、とりあえず乗り換え改札を通り抜けるミッションには成功した。対応いただいた駅員さんに感謝が絶えない。

 

 とりあえず、気を取り直して休日を始めよう。これから向かうは東の大都会―「現実」たる越後平野とは対になり得る、圧倒的な非日常である。

 座席を確保された列車はもう去ってしまったので、後続の自由席に乗っていくことにする。……ところが、混んでいる。始発駅から乗ったため難なく座席自体は確保したものの、燕三条では窓側が埋まり、長岡ではC席(3列の通路側)が埋まり、高崎ではついにB(3列の中央)とD(2列の通路側)も埋まり立ち客も出る、というような感じだった。……まあ、高崎以東ならまあ不思議ではなく、且つ普段は指定を取っていて、何なら(新潟から)高崎までしか乗らないことも多いので、余計に窮屈さを感じるのかもしれない。

大宮駅にて 一瞬で到着(所要時間1時間半程度)

 それにしても新幹線は速い。当たり前である。最高速度が引き上げられ*2、少し長く退屈に感じた大清水トンネルも一瞬で潜り抜け、新潟~大宮間も感慨に浸る間もなく終わってしまった。名残り、というものはもちろんあるが、B・C席のお客さんに通路を空けてもらうのが申し訳なくて、余計に降りたくなかった。

 

大宮駅/東北・北海道・上越北陸新幹線

 大宮から在来線に乗り換える。田舎民なので早速、あらゆる「密」に圧倒されながら、紙の切符とおさらばし、チャージしたSuicaに切り替えて旅を進めていく。と、その前にやることがある。

これである

 他方面からやってくる新幹線がここで合流する。北陸からやってくるものは同じ顔になったけれど、北からやってくるものはE5(H5)系・E6系E3系など、その容姿だけでなくカラーリングも多彩だ。残念ながらE2系には会えなかったが、まあまたの機会に……と思い、上っていくE5系の回送を見送ろうとしたときである。

なんか連結している

なんかいる

マスコロ「捕食するぞ」僕「新品だからやめて」

 E3系の鼻がこんなに長くなったろうか、と思った。これはれっきとした新種、新型車両である。
 最後尾を追った印象としては、どこかE2系E5系を足して割ったようなものを感じる。一方、運転席の横についたヘッドライトを見て、果たして前方の照明になるのか、かえって視界を阻害しないのか……?なんて、要らない心配をしてしまう。ただ、E5系に手を引かれ、滑らかに大宮駅をあとにしていくシルエットは、彼を列車名で呼ぶのには時間こそ要するかもしれないが、新幹線としての美しさ・特別性みたいなものは感じるのだった。

 フォロワーに聞くと、E8系は何でもこの日が関東初入線の試運転だったという。寝坊したことが幸運だったのだとしたら複雑だが、これから「つばさ」として走るであろう彼に乗れることを願いつつ見送った。

 

大宮→八王子/埼京線武蔵野線・中央線

大宮(12:19発)→武蔵浦和(?着)/埼京線

 改めて在来線移動である。

埼京線に乗ります(これはりんかい線70-000形)

地下鉄っぽいね(明日は本当の地下鉄にも乗りますが)

 行き交う人々、改札内の店舗、関東の発着・接近メロディ、路線の多さ。何度目にし耳にしても、かれこれ26年間「田舎者」である僕にとっては、それらが全て「東京」という非日常感の塊であり、圧倒させられる。厳密にはここは東京都ではなく、埼玉県なのだが。

 といってもまだ駅メモを開いても黄色新駅*3ばかりで、何なら一部は最近シャルロッテ*4が散歩に行ってきたおかげで新駅ですらないので、赤新駅*5を取れるのはもう少し先になる。首都圏に来て、この路線網でやることといえば赤新駅採集だろう。路線・駅同士の距離感が近いと周辺駅も取りやすいが、それでもこの膨大過ぎる「1個1個」を全て拾い集めるのは至難の業である。

武蔵浦和(?発)→西国分寺(?着)/武蔵野線

武蔵浦和駅にて 武蔵野線に乗り換えます

 武蔵野線に乗り換え、西国分寺へ進む。何だかんだ、大学時代の帰省以来乗っていないかもしれない。西武線の駅が時折レーダーで検知され、ここで赤新駅を取得するが、どの駅だったかは忘れた。時折大きな鉄橋や、河川敷のグラウンド、住宅街、僅かな隙間にある畑などを、あれはE231系なのか209系だったか、ともあれ後方展望にかぶりついて眺めていた。

西国分寺(?発)→豊田(?着発)→八王子(?着)/中央線

 西国分寺に到着、これまたお久しぶりの中央線に乗り換え。

西国分寺にて 中央線に乗り換え

 見慣れた顔が対岸=上りホームに高速で突っ込んでくる。通過するのか、と思ったが、しない。しかし日曜=休日ダイヤだと、確か中央特快は停車しないようで、我々の乗る一本前のE233系は華麗に通過していった。乗り換え駅でも慈悲はないらしい。

中央線E233系 見慣れた電車に乗ります

 車両センターに、二階建てグリーン車を新造した同形式が留置されていた。違和感はなかった。特急課金せずとも快適な移動ができる選択肢が一つ増えるわけで、中距離―特に高尾以西のユーザーにとっては朗報だろうけれど、実際は全編成に取り付けるのか、はたまた一部編成だけなのか、どの区間の運用に就くのか。例えば大月より西(JR区間)=甲府方面への乗り入れなんかもあるのか、なんて考えたりする。

 どうこうしている間に豊田に着いた。

おわかりいただけただろうか

「豊田行きトラップ💢」

 怒られた。東京ならば通用するはずの「来た電車に乗る」が通用しなかった歴史的瞬間である。「ムカつく電車の行先選手権」で真っ先に思い浮かんだ列車にまんまと釣られた僕は、中間目的地・八王子の一歩手前で足止めを喰らうことになった。

 

 

2.あちらの海と、大都会の音と彩に乾杯を/横浜線鶴見線

 

八王子(13:49発)→横浜(14:30?着)/横浜線

 八王子に到着。僕にとってのお昼ピークが来たくらいなのだが、僕にとっては早起きだったのでいい加減空腹である。まあ、寝坊したので結局こんな時間だが、過ぎたことは仕方あるまい。

 と思ったが、乗り換えの電車がすぐに出発するらしく、結局食事のタイミングは逃してしまった。次の快速・桜木町行きは、横浜線から根岸線に直通する。それならば、と我々の次の目的地は、横浜駅になった。路線自体の終点は東神奈川駅なので、横浜へは本来行かないけれど「横浜線」なのだ。

「大人の事情ってやつ?」

 かもしれない。

 

 写真を撮る暇もないまま、定刻通り列車は八王子駅を出発。

 この日はハマスタで横浜ー阪神戦が行われた。既に電車内からユニを着用したハマ党・トラキチが、戦場へいざ行かんとしている。これも首都圏ならでは。良いなあ、僕もあっちに行きたいなあ、とか思いながら、何なら実際にトラキチ共に続いて関内駅へ行きかけたのだが、今日の本分ではなかった。何しろ、

「どっちが来ても捕食するぞ」

 マスコロを連れていけないのである。

 横浜まで来たはいいが、ピークを過ぎたはずなのに駅ビル内の飲食店はどこも混雑していた。悩んだ末、

これを買った

 引き返し、崎陽軒の店舗でしょうが焼き弁当を買い、どこかで食べることにした。シュウマイは苦手なのである。

 

鶴見(16:10発)→海芝浦(16:21着/16:35発)→鶴見(16:47着)/鶴見線

 鶴見で降り、空いているベンチで電車見物をしながら昼食を取った我々は、次の目的地に向かうことにした。

 それにしても、随分年季の入った駅である。

このホームである

始発にして終着

 何なら対岸のホームは昭和くらいで時が止まっているかのようだった。使用頻度は圧倒的に3番線の方が高いのだろう。起点にして終点であることを示す車止め。鶴見線はここで始まり、住宅の隙間から、工業地帯へとゆっくり抜けていくローカル線だ。

205系に乗りました

 しばらくして、モーター音を響かせながらやってきた3両編成の電車に乗る。長大編成ばかりを目にしている今日は、いつもなら違和感のない車両数がとても短く感じる。停車中もモーターだが空調だかが振動し、床や分厚いシート越しに伝わる。そういえば、似た顔の電車を、山間の小さな町でも見たっけなあ。

 電車は定刻通りに鶴見を発車すると、京浜東北線東海道線が何本も高速で通過するのを見下ろし、高架・鉄橋を実にゆっくりと渡っていく。電車でGO!*6ではほとんどずっと速度制限があり、何なら35とか40キロ制限ばっかりで、駅間もそんなに長くないから、スピードを出すことはできなかったのだ。

 やがて目的地に辿り着く。

海芝浦駅に到着

 単線に島式ホームがあるだけの、駅舎らしい駅舎もない小さな駅だが、ここは車止めのついた終着駅・海芝浦。この先は線路が途切れているほか、駅の外に出ることはできない。一歩駅を出るとそこは工場で、関係者以外立ち入り禁止のエリアだからだ。

 にもかかわらず、いや、それゆえに、だろうか。この、先に線路は続かないし、駅の外に出ることはできず、引き返す電車に乗らなければ小さなホームに取り残されてしまうこの終着駅を、訪れるものは少なからずいるらしい。何しろ、

海を見せました(駅から徒歩1分の海芝公園にて)

これホーム上なんだぜ

海とローカル線に乾杯

 ホーム上から見た波、感じた海の香りは、そりゃあ、一度は行ってみたいよなあ、なんて思ったからだ。

 

 

3.「好き」と「憧れ」の集合

 

 我々は夜も、その翌日も「鉄分」を求めて都心をあっちこっちへ巡った。目当ての買い物もすることができた。

JR・私鉄とも沢山乗ったよ ①東急②JR山手線E235系京急

 長大な編成が2~3分おきにやってきて、色や形の異なる電車が並走したりすれ違ったりしていて、JR・私鉄・地下鉄・モノレールなど、路線網が複雑に絡まっている。東京モノレールは、急上昇・降下ありで、良い感じのスリルを味わうことができて楽しかった。

 ここには無限の鉄分がある。田舎在住だ、というだけでなく、「鉄」を自称するものとしての憧れが、いつ訪れる「東京」にも詰まっているのだ。

モノレールからビルと線路を見下ろした

大都会の彩と鉄分に乾杯

 例えば鉄道番組などで取り上げられることが少なく、非日常としての鉄道旅の目的地からはどうしても切り離されがちな「東京」だが、僕にとってはやはりこの一帯こそが聖地だなあ、と思った。

 まあ、誰かも言った通り、憧れているだけではだめなのかもしれない。住む口実を探したが、それはかなわなかった。もっとも、たまに遊びに来て、「地方」との違いに圧倒されるくらいがちょうどいいのかもなあ、とも思った。鉄道以外にも、応援ユニフォームをまとった「同志」に続き駅からスタジアムへの道のりを歩くこともそうである。アキバだってあるし、探していたnew gearの候補もここには沢山ある。

ホテルから見た朝焼けがめっちゃエモかった

 僕にとっての「東京」は、少なくとも今は良い非日常であり、「好き」と「憧れ」の集合である。ちょっと優しく見えたとか、懐かしい思い出が巡って……とかはあまりなかったが、まあ、ハッピーだったなあ。この街がくれる思い出は、濃密で、彩豊かで、華やかで、故になおも憧れるのだ。次に来れるのはいつだろうなあ、と期待して、我々は現実への帰路についた。

 

 

4.おまけ&まとめ

 

五位堂(二日目)

五位堂(二日目)

 

乗った路線

初日

 

2日目

 

 

主目的

 

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おまけ?

グラスで呑むビールはうまい!(ラーメン屋です)

「無駄な移動ばっかりなのと寝坊は反省してどうぞ」

 たいへん申し訳ございませんでした。

 

 六角さんの番組なら「降りては呑んで~」っていう要素だが、あれが欲しいなあと思った。結構彷徨い歩いて無駄な体力を使ったりもしたしなあ。呑みにも乗りにもまだまだ未熟ってことだ。

 それと乗り鉄で朝起きれないって致命的じゃね(←なんとかしろ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:なお本来の行程も、新津ー長岡で特急「しらゆき」、長岡ー大宮で新幹線に乗車するものだったので、在来特急は乗り継ぎ割引が適応されるはずだった。ところが色々あってそれを適応し損なっていた、というおまけもついている。

*2:2023年3月の改正で、275km/hに引き上げられた。

*3:過去アクセスしたことがあるが、今月はまだアクセスしていない駅。

*4:ゲーム内のキャラクター「でんこ」の一人。行ったことがある駅にランダム(気まぐれ)でアクセスしてくる。

*5:過去に一度もアクセスしていない駅。

*6:『プロフェッショナル2』(タイトー/2003年2月)に収録。なお車両は103系

*7:???と思うでしょうが触れないでください。

*8:色々専門店を探した結果、ここでようやく購入と相成った。